二次障害について

2014年2月28日

発達障害を抱える人たちは、
その子のもつ特徴が
周囲から理解されず、
不適切な対応が
とられることがあります。
周囲の人たちの
理解不足により、
否定的な評価や
叱責などの対応が
積み重なると、
否定的な
自己イメージをもったり、
自尊心が
低下したりします。
そのことによって、
情緒の不安定さや
反抗的な行動、
不適応状態などの
二次障害を
引き起こすことがあります。
二次障害は、
極端な反抗、
暴力、家出、
反社会的行動など、
行動上の問題として、
他者に向けられるものと、
不安や気持ちの落ち込み、
強迫的な症状や
対人恐怖など、
情緒的問題として、
自己の内的な苦痛を
引き起こすものなどがあります。
今回は、
このような二次障害と
関連した精神医学的な問題で、
発達障害の本来的な特性が
強く表れやすい、
統合失調症と
強迫性神経症を
例にみていきます。
統合失調症は、
幻覚・妄想・ひとり言など
奇異な行動や
まとまりのない会話、
ひきこもり、
感情の平板化などが、
代表的な症状です。
自閉症スペクトラムの人は、
統合失調症と
しばしば診断されることが
多いようです。
それは、統合失調症の
幻覚・妄想に似た症状を
示すことがあるからです。
突然、過去のつらい体験が
想起されてしまったり、
好きなゲームやアニメの世界に浸って
独り言を繰り返す様子が、
幻覚や妄想があるように
見えてしまうのです。
また、表情に乏しかったり、
興味・関心が狭く、
限定され反復的な活動についても、
統合失調症の陰性症状と
似ているようにみられます。
このように、
自閉症スペクトラムの
生活機能上の特性が、
統合失調症の行動特性に似た部分を
多く持つのです。
また、
統合失調症の発症原因は
正確には
特定しにくいのが現状ですが、
発達障害の特徴である、
ストレスを重く受け止めてしまい、
必要以上に
苦しみ弱ってしまう
ということが、
統合失調症を引き起こす、
一つの原因になっているようです。
強迫性障害とは、
強い不安感から
強迫観念や脅迫行為に
とらわれるもので、
そのために
通常の生活を
送ることができなくなる状態です。
玄関の鍵や台所のガス栓を
しっかり締めたか気になり、
何度も確認せずにはいられない、
汚れが気になり、
一時間以上も手を洗い続ける、
といったことが
典型的な症状になります。
自閉症スペクトラムの
特徴の中に、
「一つのことにこだわる」
という点があります。
学校や社会の中で、
自分のキャパシティを超えたものを
要求されたり、
相手への期待に応えられないなどの
不安が募り、
不安定な状態になった時に
そのこだわりが、
病的なまでに強くなり、
強迫性障害として
発症してしまうのだと考えられます。
このように二次障害は、
自己評価の低下から、
うつの症状や引きこもり、
不登校、学習意欲の低下など
心理面での影響と、
周囲に対して
反抗的・攻撃的な態度をとる、
非行に走る、などの
行動面での影響がみられます。
そしてそれらは一つだけでなく、
何も対策をしないままだと
いくつも重なり合ってしまいます。
適切な対策を取り、
二次障害を防ぐことが大切です。
まずは
子どもの障害を
受け入れてあげることが必要です。
子ども自身にも
自分ができないのは、
自分のせいではない
ということを分からせ、
また周りの人たちにも
その認識を持ってもらうことが
大切になります。
そして、
子どものもつ可能性を信じ、
できたことを認めて、
ほめることが
子どもの自己肯定感を
高めることにつながり、
子どもにとって
生きやすくなるのだと思います。
      『高等部通信 おもいやり 第9号より』
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