学園長コラム ~可能性の扉~④

2014年2月25日

最後に
この著作の項目に
「障害の課題を克服するには」
と題された
就労に必要なスキルを
身に付けるための
具体的な支援が
書かれた内容があります。
文章を抜粋させていただきます。
本校が現在取り組んでいる支援を
ご理解していただくための
参考になると思います。
もし就労活動を前にして、
子どもが、
コミュニケーション面での不安などを
強く抱えているようであれば、
認知行動療法による
改善を勧めてみてもよいかもしれません。
発達障害がある人は、
ものの見方やとらえ方、
考え方といった「認知」に
偏りが生じることがあります。
たとえば、アスペルガー症候群の場合、
「他人の気持ちがわからない」と
言われることがありますが、
これは本人のものの考え方と、
他人のものの考え方が
異なることから生じます。
一度細部に目がいってしまうと、
なかなかそこから
視点をそらせなくなるのも、
認知の偏りによるものです。
認知行動療法は、
そうした認知の偏りを修正して、
ものの見方を変えるものです。
他人を観察することで、
自分の行動を振り返ったり、
正しい行動を習得したりする
「モデリング」、
相手の意見を聞き、
相手を尊重しつつ、
自分の考えを明確に伝える訓練をする
「アサーション・トレーニング」
などがありますが、
発達障害のある人にとって
特に効果が高いと考えられているのが、
SST
(ソーシャル・スキル・トレーニング)です。
SSTは、
「わからないことを質問する時には
どうすればよいか」
「人と意見が違った時には
どうすればよいか」といった具合に、
現実に対人関係の中で
発生しうるシチュエーションを
具体的に想定し、
グループで役割を分担して
演じるというもので、
「社会生活技能訓練」
「生活技能訓練」とも
呼ばれています。
「それぞれの状況において、
どのようにふるまうのが
一番適切か」を考え、
理解をすると同時に、
さまざまなシチュエーションを
ロールプレイで「体験」しておくことで、
現実の対人関係に対する
不安を取り除く
という効果があります。
SSTは、
グループワークの結果を
それぞれが持ち帰り、
日々の生活に生かすことを
目的としています。
応用できる範囲は広いのですが、
本人の中に、
自分のコミュニケーションの
取り方に対する問題意識がないと、
やっていることの意味がわからず、
身につきません。
(以上抜粋)
自然学園では、
以上のようなことを
踏まえたうえで、
年間のカリキュラムの中に、
SSTやキャリア学習授業、
企業見学、体験就労を組み入れながら、
生徒一人ひとりの自立を目標にした
個別の支援計画を立案し、
つまずきに合わせた
対応を進めることを
理念としています。
最後に、
卒業する3年生の皆様に、
伝えたいことがあります。
三年間、本当に皆さん、
よく頑張りました。
いろいろなことがあっても、
自分たちで考え、
話し合い、
自分たちの意思で
問題を解決できるような、
温かい気持ちと、
強い意志を持ち合わせた
子どもたちが
そろっていた学年だと思いました。
私は、
そんな皆さんを誇りに思っています。
          平成26年2月3日
          自然学園学園長 小林浩
     『高等部通信 おもいやり 第9号より』
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