[高等部通信 おもいやり 1月新年特別号]学園長より~可能性の扉~⑦

2019年3月5日

7、高等部が取り入れているSST(ソーシャル・スキル・トレーニンング)について
11月5日に思いやり収穫祭と銘打った自然学園の学園祭で各クラスの出店した模擬店は、保護者の皆様にお手伝いいただくことなく、生徒が主体的にクラスごとに協力しながら、できるだけたくさんのお客さんが購入していただけるような商品の工夫をした結果、とても大盛況でした。特に自然学園高等部2年生、3年生はふじ祭りの経験を踏まえて、なるべく多くのお客さんに喜んでもらえるような商品を提供して売り上げを挙げていこうという目標をもって、商品の調理、販売、告知、呼び込み、材料の仕入・管理、かたづけ、食器、調理器具の洗浄などそれぞれの役割の中で企画段階から熱心に取り組んでいました。

授業のカリキュラムに導入するだけでは般化できるスキルは培うことができません。高等部の生徒の皆さんは、遅くても2年生から体験就労を控えているために企業の本質である利益の追求において妨げになるような行為を自覚させ、他者に迷惑をかけるようなソーシャルスキルを身に付けていくことが体験就労に参加できる絶対条件になります。中学校で経験するような2,3日のインターンシップとは本質的に違います。
その企業の従業員の方々と同じ職場環境で協働できることが要求されます。採用を前提とした体験就労の場合は、そのうえでコミュニケーション力、協調性などを判定され、いかに会社の利益を得るために有益な人材なのかを評価され採用に結びつくのです。
 そのための実践力を養うソーシャル・スキル・トレーニンングには、授業中に実施するロールプレイだけでは事足りません。日常の学校行事や学校生活を通しての活動、班行動など組織的な活動に参加して、日頃学んでいるソーシャルスキルを般化できる環境での繰り返しの実践が必要になります。このようなソーシャル・スキル・トレーニングの導入が社会参加を目指すお子様方にとって大きな力になっていると私は考えています。

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