[高等部通信 おもいやり 1月新年特別号]学園長より~可能性の扉~③-2

2019年2月12日

平成27年に高等学校における個々の能力・才能を伸ばす特別支援教育モデル事業が開始されモデル校に選ばれた高校での通級における特別支援教育が実験的に実施されました。そして昨年、平成30年に学校教育法施行規則一部改定され高等学校における、通級指導が制度化されましたが、埼玉県ではモデル校として4校が選ばれて、放課後週1回1時間程度、通級として特別支援学校の教員が自立と社会参加を目指し、障害による学習上または生活上の困難を改善・克服する指導を行うとしています。視覚認知トレーニングや聞くトレーニングなどの指導も指導内容に組みこまれています。
実際には「人間関係の形成」「コミュニケーション」「セルフコントロール」など前記した企業が採用で重視するソーシャルスキルの育成を目的としているようです。しかしながら最終的な目標である就労を目指した特別支援学校の職業科のような企業就労を目的とした実習の実施までは至っていないように思います。秩父にある皆野高校が「インターンシップ」を通級指導の内容に挙げています。
通級指導は、通常学級に在籍する児童・生徒が原則週1~8コマ、障害に応じた補充指導などを別室で受ける制度で、平成5年度に小中学校で制度化され、対象者が18年度に学習障害(LD)などに拡大されて急増しました。報告書では、中卒者のほとんどが高校に進学する中、高校を「自立に向けた準備期間を提供できる最後の教育機関」と位置付けた上で、中学で通級指導を受けた生徒が高校でも指導を必要とする可能性があることから、高校の対象者を小中学校と同じとしています。

お問い合わせはこちら