[高等部通信10月号]学園長より~可能性の扉~③

2018年11月9日

3、前期学力考査

1・2年生の皆さんは試験を終えてホッとする人もいるでしょう。特に1年生の皆さんは、初めての学力考査でかなり不安を抱えてした人も多かったように思います。夏休み中から緊張していた人も少なくないようです。勉強に関しては特に自信がなくて、かなりコンプレックスを抱えている人もいるでしょう。勉強は結果を人に評価され人と比較されるために身につけるものではありません。自分ために行うものです。高校の場合、単位認定に直接結びつくものなのです。単位認定とは、卒業するために必要な履修教科の学習が規定通りに修得できたことが認定されることです。認定数の合計が3年間以上の在籍で74単位以上の認定数で高校卒業資格が得られます。全日制の高校の場合は、学年制ごとに取得認定数が決められているので不足した場合は進級卒業ができない場合があります。そのための大きな基準が授業の出席日数と学力考査の結果であるわけです。
 
入学時に在籍生の皆さんには、入学説明会や入学ガイダンスでもお話しした通り、学期末試験の内容は、レポート課題に準じて日頃の授業で説明している内容や演習課題から出題されます。授業内容が理解できている人は、必ず解答できる出題になっています。認知の偏り、文字を目で追うごとに苦手さを感じている人や書くことに苦手さを感じている人などに配慮した設題を心がけています。授業で理解したことが、レポートにおいて表現できる力として定着しているかが授業のコンセプトになります。自然学園の学力考査はわかったことが「できる」に結び付く、努力したことが得点に反映する設題を提示できるように各教科の先生が心がけているのです。
 
評価に関しては、教科によっても異なりますが、一人ひとりのつまずきごとに合理的配慮のうえで提示したテスト内容の得点が基礎になり5段階の基準で決定しますが、当然レポートの提出状況、レポートの得点、と授業の出席状況及び授業態度が評価に加わります。授業の出席日数は全日制高校と違い、各教科における授業時間数で1/3の欠課時数での足切りはありませんが、通信制高校に定められたスクーリングの出席日数の下限を満たすことは単位認定の条件になります。
 
1年生はもちろんのこと、2年生3年生も、義務教育課程の意識とは違った姿勢で単位の認定を目標に学習に臨んだことと思っています。評価されることや試験が苦手で、中学校時代に受験できなかった生徒も、勇気を振り絞って自分のつまずきや弱さと向き合って戦ってきたはずです。皆さん本当によく頑張りました。

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