[高等部通信10月号]学園長より~可能性の扉~④

2016年11月14日

4、第3回 体育祭

10月9日(日)に自然学園は第3回体育祭の開催を予定していました。今年も昨年同様、低気圧による秋雨前線の影響で雨に見舞われ午前中の競技のみの体育館での開催になりました。会場をお借りした八木崎小学校の校長先生のご厚意で体育館とグランドをお借りすることができたので、午後雨が止んでグランドコンディションが良ければ、午後から持久走やリレーなどはグランドで行うことができたのですが残念です。

いつのことか忘れてしまいましたが、今年で3回を数える体育祭の開催を初めて発表したときの生徒の皆さんの「え~」と言うどよめきを今でも覚えています。

私は、どよめいた人たちが、「体育がたのしい!」「体育祭が待ち遠しいな!」そんな気持ちに変わってもらえるような体育祭を実施できる学校になれたらいいと私はずっと思っていました。体育が苦手な人、運動会や体育祭にあまりいい思い出がない人が、本
校にたくさんいることを私自身が、一番よく知っています。当初は運動が苦手な生徒に配慮する意味で体育祭や運動会は実施しないつもりでいました。そんな子供たちが、体育の授業で楽しさを実感するにつれて体育の授業を待ち遠しいと思う生徒が多くなっていると体育科の担当者から聞いていました。

自然学園に入学されてきた生徒の皆さんは、もちろん体を動かすことや基礎体力があり持久走などが得意なお子様はいるのですが、全般的に団体競技や子どものころから不器用性があり、ダンスやお遊戯など他の人と同じ動きを模倣したり、リズムや他の人に歩調を合わせながら協応したりすることが苦手な人たちが多いようです。跳び箱やマット運動、鉄棒、縄跳びのような基礎運動ができない記憶がいまだにある人が多いようです。その理由として、彼らの特性にある物や人との距離感がうまく図れない触覚感覚の鈍さや掴む、にぎる、手を突くなどの力の加減の調節や聴覚、視覚の認知力と運動感覚との連携がうまく統合できないことが挙げられます。それに加えて体幹が弱く、左右の上下のバランス感覚が悪い人が多いので自分が思った通りに身体がコントロールできないのです。   (続く)

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