[高等部通信11月号]学園長より~可能性の扉~①-2

2018年12月14日

演奏大賞は、小学部の生徒の皆さんがピアニカ、トライアングル、縦笛での演奏大賞を受賞しました。この日に備えて、一生懸命に練習した姿が目に浮かぶような、一心不乱に一人ひとりの子どもたちが楽器に向かい合う姿が見ている人の心を熱くしてくれました。
最も演劇舞踊、ダンスが優れていた団体にはパフォーマンス大賞を授与しました。中学部の「ソーラン節」が、そのパフォーマンス大賞に輝きました。生徒の皆さんが心を一つにしながら、自分の役割を演じきり、まわりの人との振りをあわせて懸命に努力して会場を盛り上げてくれた姿は、多くの人たちの感動を呼んだと思いました。人のまねをしたり、人に歩調を合わせてリズムを取ることが苦手だったりした皆さんが、見事にそのことを克服して、素晴らしい、バランスのとれたまとまりを見せてくれました。練習で流した汗が嘘をつかないことを実証してくれました。なによりも、中学部の生徒の皆さん一人ひとりに自分自身がチームの一員であると言う自覚をもって演じきれたことが、この思いやり収穫祭で、何よりも大切なものを収穫できた気がしています。すごくレベルの高い音楽祭になりました。

銅賞は高校2年生によるいきものがかりの「笑ってたいんだ」でした。歌とメロディーに合わせて、振付けたダンスに2年生の見事に演じきったパフォーマンスと生き生きとした瑞々しい歌声に元気をもらいました。そして、金賞を受賞した1年生のGReeeeNの「キセキ」は、レベルの高いウクレレの演奏をバックに、全員がきれいなメロディーを大音量で奏でてくれたとてもレベルの高い合唱でした。楽しそうに躍動している姿を会場の観客席の保護者もほほえましくご覧になっていました。ほかの人たちの合唱やダンス、楽器演奏もみんな素晴らしかったです。生徒の皆さんが心を一つにしながら、自分の役割を演じ切り、他者との歩調をあわせて懸命に努力している姿は、多くの人たちの感動を生みました。

前号でも少し触れさせていただいた感覚的なつまずきや、認知的なつまずきの特性がある子どもたちが多い中で、リコーダーが吹けない、ダンスが周りの人たちとあわないなど、中学校の音楽の授業や合唱コンクールなどは苦手としていた人たちが多いのではないかと思います。ましてや人前で発表することや話をすることが苦手な人や、小学校や中学校の時に緊張から人前だと言葉が出なかった在籍生もいる中で、3年生や2年生の成長には目を見張るものがありました。
ほとんどのクラスが歌とともに踊りを取り入れていましたが、人のまねをすることや、人に歩調を合わせてリズムを取ることが苦手である高等部の皆さんが見事にそのことを克服して素晴らしいバランスのとれたまとまりを見せてくれました。努力が成し遂げた成果であると心から感服しています。なにしろ生徒の皆さんひとり一人に自分自身がクラスの一員であるという自覚が感じられたことが、この思いやり収穫祭で何よりも大切なものを収穫できた気がしています。集団行動で自分の役割を遂行すること、全体の利益を優先し、自分の行動を律することができなければ今回のようなパフォーマンスはとてもできません。
将来の就職に求められるスキルが育まれていることに気付かされました。

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