[高等部通信2月号]学園長より~可能性の扉~3

2021年3月1日

3、2学期終業式学園長挨拶

クリスマス会の前に2学期を締めくくる終業式を春日部市文化会館の大会議室で実施しました。私が皆様に話した内容をまとめましたので、話を聞き逃した人も読んで思い起こしてみてください。

皆さんは自然学園に何を目的に入学しましたか。自立することを目標に入学してきた人は多いと思います。高校卒業資格はそのために必要とされる資格の一つと考えていいでしょう。

障害者雇用での就労を考えている人たちも一般就労での就労を考えている人も企業に採用されることを目標に就職活動を進めていくことには変わりありません。そこでの雇用形態には正規雇用と非正規雇用とあります。障害者雇用での雇用形態も契約社員としての雇用契約で企業に雇用され、3か月、半年、1年と勤務態度や業績を評価され正規雇用としての契約に移行されるケースがほとんどです。

現在の企業では障害者雇用での入社でも正規雇用後の勤務年数と実績を踏まえて、雇用条件を一般就労で採用された人たちと同じような体系に見直してくれる企業が増えていると認識しています。その時に高校卒業資格は皆さんの大きな力になってくれるはずです。

現在障害者雇用での採用を目指していく場合には、企業でのインターンシップや採用を前提とした企業実習を踏まえないと採用には至りません。

この際には、実際に企業の利益を目的とした職場で実際の業務に参加することになるので、職場の人たちの営業及び生産活動に支障があるような生徒を高等学校として送り出すことはできません。そういう意味では小学校や中学校で経験した職場体験とは実習を経験する立ち位置が違うのです。当然企業で慣習化されたビジネスにおけるマナーや企業の規定に即した勤怠が要求されます。自分自身で交通手段を利用して会社に出勤できない生徒は話になりません。
自然学園に入学して就職を目指しているのなら実習の際に企業側に要求される必要最低限の条件を満たしていない生徒は実習を許可することが学校としてできないのです。皆さんは3年間かけてそのためのスキルを身につけていくことになります。

そのために「なんのために働くのか」と「何のために自然学園で学ぶのか」この2つの質問の答えがとても重要になるのです。その答えを新年までにそれぞれが考えてくることをお願いしました。

「なんのために働くのか」では「お金を稼ぐため」や「稼いだお金で親から自立する」などの答えを良く聞きますが、それだけではありません。社会に参加することで人のためになり、社会に貢献することができるのです。そしてそのための自分の仕事の評価を受け自分自身が成長することができることも私は「なんのために働くのか」の答えだと考えています。

「自分自身で答えを出し、自然学園ではどうしたらよいか、何をするべきか」その答えを実践してほしいと思っています。

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