[高等部通信4月号]学園長より~可能性の扉~②-2

2018年5月10日

この言葉は、『置かれた場所で咲きなさい』と言う言葉は、自分自身も含めて、その人のありのままを受け入れること。そして、その中に可能性を見出すことが大切なことであると教えてくれているのです。どうか皆さん自分自身を見つめなおして、自分で自身のつまずきを受けいれましょう。現状を嘆いたり、人を批判したりして、自分自身に言い訳をするような行為は絶対にしてはいけません。自分の至らなさに目を向け、そのつまずきの改善に努めることが大切なことになります。そして辛さに直面した時こそ大地に深く、深く根を張りなさいと一昨年の12月30日に89歳で天寿を全うされたノートルダム清心学園理事長であった渡辺和子先生は『置かれた場所で咲きなさい』と言う言葉を私たちの心の奥に遺して逝かれました。ことばの種が水や養分を吸収して地上に芽を出し、大地の地中深くにに根を下ろし、その芽が大きな大輪を咲かせることは皆さんの意思の強さです。

 

ですから新入生の皆さん、どうか自分の置かれた境遇や自分自身のつまずきをありがたく両手で受け止めて、その花を咲かせることを命がけで頑張りなさい。そしてその花を自分自身しか作れない花束にして、神にささげる気持ちを持ちなさい。どんなところに置かれても花を咲かせる気持ちを持ち続けようという思いが「置かれた場所で咲きなさい」という言葉の意味だからです。

 

そして皆さんのご両親、そして皆さん自身が選んで入学した自然学園こそ、今皆さんが置かれた場所です。この自然学園で思いっきり学校生活を楽しんでください。のびのびと、そして元気に生活してください。その中で一つずつできることが増えてくるでしょう。そのことが皆さんにとっての生きる力になります。

 

「置かれた場所で咲きなさい。」

この言葉を新入生のみなさまに送らせていただきます。

新しい環境で生活する中で、必ず誰しもが、いやなことが起きてきます。思い通りにならないこと、また、自分に合わないと思う人も必ずクラスメートの中には、いるでしょう。そのことは当たり前のことです。一生懸命にやってもできないことも出てくるでしょう。そんなときに、いままでの皆さんの中に逃げてしまったり、言い訳をして人のせいにしたり、先生のせいにしたり、学校のせいにしたりする人はいませんでしたか。家で暴れても、他人を攻撃しても何の解決にもなりません。気が付くとあなたを助ける人はいなくなってしまうでしょう。このような人は「環境が変わればうまくいくんだ。」と考えがちです。私の経験からもこのようにして現状から逃げてしまった人にうまくいった人はいません。このような人は過去に同じような経験を何度もしているからです。そして失敗を繰り返しているからです。

 

辛い時は大地の根を張ってください。人には見えない努力を苦しい時ほどしなければいけないという意味です。今、自分にできる努力をただ愚直にひたすら繰り返しなさいと言う意味です。そしていつも笑顔でまわりの人たちを明るくしましょう。そのことができれば現状が必ず改善してくるはずです。あなたのことを理解してくれる人が必ず現れるはずです。ひとつひとつの努力、苦労、続けてきたことが実を結んでくるでしょう。

「置かれた場所で咲きなさい。」

私はこの言葉をこのような意味だと解釈しています。そして新入生、在校生の皆様にぜひこのことを実行してほしいと思っています。苦しい時に必ずこの言葉を思い出してください。

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