[高等部通信4月号]学園長より~可能性の扉~④-1

2019年5月28日

4、5月病について

連休が明けると、高校生は、いよいよ本格的に授業が始まり、勉強に取り組まなければいけない単位の認定を目標とする高校生としての学業に向かい合うことになります。2学期制を採用している高等学校では、前期試験が9月中に実施される学校が多くあると思います。
新入生は、新しい環境に慣れるまでに落ち着かなかった人も多いことでしょう。よく、『中1ギャップ』という言葉を聞きます。不登校生は小学生も中学生上級学年ほど不登校の率が高くなりますが、ここ数年中1の不登校の増加が目立ってきています。『中1ギャップ』という言葉をよく聞くようになりましたが、小学校から中学校入学、中学校から高等学校入学と環境の変化で不登校に至る生徒も少なくないようです。全国の小、中学校での不登校生徒増加のニュースは、毎年耳にするようになりましたが、小中高あわせた学年別の統計では最も不登校生の人数が多い学年は高校1年生だそうです。

『中1ギャップ』とは小学生が新中1生となったときに、学校生活や授業のやり方が今までとまったく違うため、新しい環境(学習・生活・人間関係)になじめないことから不登校となったり、いじめが急増したりするなどいろいろな問題が出てくる現象のことをさすようです。中1ギャップという言葉が使われるようになった以前から本学園に通っている生徒からは同じような悩みを以前から聞いていました。たとえば中学に進学すると急に教科の先生の授業が中心となり、放課後は部活動で忙しくなり、担任の先生との関係が希薄になることで、「学校生活や学習面の悩みを打ち明けられる人がいない。」「教科のつまずき、クラブ活動の悩み、友人関係の悩みは自分で解決するしか方法が見つからない。」等、「少なくても小学校の方がもっと甘えられて、自分を分かってもらえていた。」と悲観的に考える人が多くなります。そんな悩みからストレスが強くなり不登校になる人もいるようです。

クラブ活動などのイレギュラーなコミュニティーが広がることにより、先輩後輩の縦社会の関係が理解できない人には、人間関係が苦痛に感じられるようになるでしょう。またスマホなどがもたらす放課後のコミュニケーションツールによる人間関係のトラブルが後を絶ちません。その延長上にいじめが存在している事実があります。

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