[高等部通信5月号]学園長より~可能性の扉~⑦

2017年6月19日

5、終わりに
このような彼らに関わる指導すべき立場の人の「気づき」のなさが彼らの不安を大きくしてこの時期の不登校や無気力に結び付いているのです。このことを踏まえて、彼らが行動しやすい規範を作ってあげて、それを彼らがわかりやすいように構造化、可視化し、行動パターンを彼らとの約束として般化させてあげれば、彼らの問題行動も少なくなり、他のお子様方に受け入れられる問題行動の改善につながります。このような具体的な指導が高等部のSST(ソーシャルスキルトレーニング)であり、SST講座なのです。SST(ソーシャルスキルトレーニング)は絵に描いた餅のような実際の行動に結びつかない市販の本に書かれているようなものでは効果がありません。それには、個々のアセスメントが反映してないからです。SSTにもアセスメントは欠かせない要素なのです。

高等部では第一にアセスメントを重視していることは、このような学習を効果的に授業に取り入れて日常の問題行動の改善に結果として表出できる大きなポイントが、アセスメントの質の高さにあるからなのです。高等部ではアセスメントに基づく個別支援計画を前提にしながら、一人ひとりの生徒にあった認知のつまずきの支援を実践しています。特別支援学級に在籍していて学習に不安を抱えている新入生の皆さんも理解することができるわかる授業を実践していきます。必ず楽しいクラス運営を担任が実現していきます。先ほど申し上げました通り家庭でご様子、または学校でのお子様のご様子でご不安があるようでしたらいつでもリソースルーム主任または担任いずれかにお気軽にご相談ください。

自然学園学園長 
小林 浩

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