[高等部通信6月号]学園長より~可能性の扉~6

2021年6月24日

6、おわりに

 

5月11日の火曜日に、昨年は中止となった田植えの農業体験授業を実施しました。地元の農家の方にご用意していただいた水田の一画を、昔ながらの手植えで体験させていただきました。湿りがちではありましたが、風薫る爽やかな陽気の中、参加した高等部の生徒の皆さんは楽しそうに汗をかきながら、腰をかがめて苗を植えていました。学校行事がコロナ禍で思うように実施できないなか、これからも感染対策に力を入れながら、生徒の皆様と授業以外に触れあうことができる機会を積極的に設けていきたいと思っています。

 

今まで経験をしたことのない大変なことが世の中で起きています。

私は日ごろから彼らに言っている言葉を自分に言い聞かせています。

「大変なつらい時こそ、自分の足元を見て今できること、今やるべきことを精一杯、努力精進すること。」

 

そんな思いでこの状況に向かい合い、毎日丁寧に過ごすように心がけています。今取り組んでいることが我々の特別支援教育を少しでも前進させることに繋がればと願いを馳せています。

 

保護者の方々にとって、お子様の小中学校から継続している「勉強の遅れ」は最も気になることの一つではないかと思います。自然学園高等部では9月に学力考査があります。今から試験のことで焦らなくても大丈夫です。保護者の方々も気をもむ気持ちは充分理解できますが、あまり厳しく言い過ぎて学習性無気力感が強くなるような状態を作らないように心がけてほしいと思います。勉強の遅れはこれからでも十分取り戻せます。大切なことは今までやってきたことを継続することと、勉強を嫌いにさせないことです。そしてなにより精神的な安定を図り、学習性無気力のきっかけを作らないことです。

もしお子様の精神面での異変や落ち込みに気が付きましたらすぐにご相談ください。早いうちの対応が二次障害を軽減させる唯一の方法です。

 

できるだけ早い新型コロナ感染症の終息と生徒、保護者の方々のご健康を願ってやみません。

 

自然学園高等部 学園長 小林 浩

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