[高等部通信7月号]学園長より~可能性の扉~④-1

2017年8月8日

4、SNSと人間関係のトラブルの関係について
そんな子どもたちも含めて連休明けから梅雨入りした今の季節は精神的にもとてもきつい時期だと思います。1年のうちでも一番の頑張りどころです。
 高等部の生徒には、人間関係で悩んでいる人たちがたくさんいます。大半の人たちは、小中学校時代から同じ悩みを抱えています。常に他人から自分がどう思われているのかを考えている割には、相手の気持ちを考えずに一方的に自分の気持ちを伝えるような言動を取ってしまいます。相手に拒絶され、自分の気持ちを受け入れてもらえないと気付くと相手を批判するか、相手から疎外されたとして相手を遠ざけてしまうことが多いことが一つの特徴だと言えるでしょう。人間関係で衝突した次の朝、急に不安で胸がいっぱいになって登校することが出来なくなってしまうことが、人間関係のトラブルの一つの繰り返しているパターンともいえると思います。

3年生でもまだ行事に参加できない人たちは数人いますが、在籍を重ねる中で人間関係も自然に構築できて、クラスの中での生活が苦痛ではなくなる日が必ず来ます。
しかしながら、人間関係がうまくいくともうひとつ踏み込んだ友人関係を要求させるので、距離感や人間関係のタイミングなどをうまく測れない人たちは、時折トラブルを起こしてしまう傾向があります。そして今まで培った誤学習から自分を同情してもらいたい、自分の気持ちをわかってほしい、複数の人間関係から1対1の関係を求めて、その関係においては唯一無二の存在でないと我慢できない人が多いように思います。友人関係でも、異性との関係でも自分だけを見てくれないとだめなのです。その感情が抑制できないので問題行動をわざと起こして注目を相手から受けようとします。そのようなことをすればするほど人の気持ちは離れていきます。そのことがわからないのです。

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