[高等部通信7月号]学園長より~可能性の扉~④-2

2017年8月15日

一度精神的に不安定になるとなかなか精神的に回復できないのも彼らの特性の一つです。
入学者の中には、小学校時代から不登校が続いている生徒もいます。その生徒は入学した時より明らかに登校日数が増えていて、週1回休むか休まないかになってきています。朝どうしても起きられず遅れてくる日は時折あるものの驚くぐらいの回復力を見せています。

このような経験をしている生徒は高等部に大勢います。ほとんどの生徒の皆さんは中学校在学中に不登校やいじめを経験しています。そのことが継続することによって強迫性障害や統合失調症傾向、拒食過食などの2次的な情緒の混乱に悩んで医療機関に通院している人も少なくありません。学力面での問題に起因する場合もありますが、人間関係のつまずきに起因するケースが非常に多くなっています。最近の高等部の在籍生徒の実例で言うとSNS(ソーシャルスキルネットワーク)のやり取りの中でトラブルを起こしてしまうケースを多く聞くようになりました。

最終的に社会参加が高等部の生徒の皆さんの大きな課題になります。その課題を乗り越えるには、人との関係性の克服であり、コミュニケーションも含めたソーシャルスキルの獲得に集約されてきます。

LINEと東京都教育委員会・神奈川県教育委員会が「青少年のネット利用実態把握を目的とした調査」を実施し、3月23日に中間報告(青少年のネット利用実態把握を目的とした調査)が発表されました。その報告によると高校生のスマホ所持率は、東京都で96.3%、神奈川県で97.3%と非常に高い数字になったということでした。高校生のほぼ全員が自分専用のスマホを持っており、持っていない人はクラスに1人程度とのことでした。スマホを最も使っているのは現在の高校生だと言うことでした。 そして高校生が使っているSNSは、LINE 95.1%、Twitter 67.5%、Instagram 24.9%、Google+ 23.8%とのことでした。
特にLINEは圧倒的で、1日に20回以上LINEを使っているという高校生が44.9%もいます。高校生のほぼすべてが、LINEでコミュニケーションしていることが浮き彫りになりました。その次に多いのはTwitterで67.5%であり、Twitterを利用する高校生は3人に2人いることになります。

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