[高等部通信7月号]学園長より~可能性の扉~4

2021年8月16日

4、前期試験のお知らせ

 

最後に高等部の生徒の皆さんが無理なく取り組める前期試験の試験勉強の進め方についてのお話をさせていただきます。

 

レポートにも出題されている教科書の基本問題にしぼり、問題を限定すると気が楽になるので、かなり取り組みやすくなります。
学力考査の問題はどの教科も、レポートにも出題されている教科書からの基本問題か、教科者に黒ゴシックで記されている重要用語か、教科書の本文から外れた欄外で図やイラスト、写真がカラー刷りで掲載して説明文が記されている項目からしか出題されないはずです。

 

今まで授業で教えてもらって理解できた基本例題にチャレンジして、解けなかった時は、「以前は解けたけれど忘れてしまった問題」、「先生と一緒にやったら分かった問題」、「今でも得意で、解く自信がある問題」と区別し整理しておきましょう。

 

「以前は解けたけれど忘れてしまった問題」は、授業で消化したプリントおよびレポートをもう一度復習して解いてみましょう。そして解き方のヒントや解き方の手順などの解説が書かれている教科書だけでなく、ノートやプリントのメモをじっくり読んでもう一度確認してください。ノートやプリントのメモ、教科書の解説を読んでも分からない時は、教科の先生に必ず聞いてください。「先生と一緒にやったら分かった問題」は、もう一度授業時間や休み時間および放課後に先生に解説してもらいましょう。そうやって学習したことの理解を深めていき、「教科書の基本例題からレポートに出題されていた問題でやったところは全部解ける」という状態をつくりましょう。

 

高等部の生徒の皆さんの場合は、認知のつまずきから苦手な問題や理解できない問題がはっきりしている傾向があるので、今まで教えてもらった問題だけで構いません。教科の先生は皆さんのつまずきや特性を理解したうえで皆さんにとって無理がない課題を学習計画に組み入れていますので、試験範囲だからと言ってレポートに出題されていない無理な課題に取り組むことは余計混乱を招くだけです。授業中に理解できた課題は試験で出題されても必ずできる問題です。あとは繰り返し演習し、重要単語は容易に書き写せるように復習しておけば大丈夫です。

 

私は前期の社会科の授業を2、3年生に対して受け持ったことから特別に社会科の勉強方法をお伝えします。

 

社会科については、授業で先生が板書したノートの記述か、先生が授業で配布したレポートから出題される可能性が高いので、試験前に先生が話した重要箇所を聞き漏らさずチェックして出題内容を整理してリストアップする必要があるでしょう。

 

ここで保護者の方々にお願いしておきたいことはLDなどのつまずきで板書をノートに書きとることに困難さが伴う生徒には、事前に担任の先生を通じて教科担当の先生にそのためのフォローをお願いしておく必要があるということです。例えばクラスメートにお願いしてノートを写させてもらうか、先生に板書内容の要点が書かれたプリントやコピーなどを配布してもらう支援を要求してください。

 

そしてここからが大切なのですが、社会科の場合は上記した試験対策とは違い社会用語を覚えてから基本問題の演習やレポートの演習に取り組むのでは時間的に間に合いません。しかし、覚えることが即得点に結びつく教科なので、試験前対策授業でレポートの基本問題から出題が予想される社会科用語が解答として要求されている問題を教科の先生に選んでもらって、レポートの解答を見ながら、答えを解答欄に書き込み覚えるようにしましょう。文章と解答が結び付かない時は、資料や教科書にある写真やイラストを見ながら教科の先生に口頭でわかりやすく解説してもらってください。

 

そして試験日の直前にご両親に口頭で、覚えなければいけない重要用語をもう一度クイズ形式で出題してもらって確実に解答できようになるまで繰り返してください。

 

実際のテストには落ち着いて取り組みケアレスミスをなくしましょう。バンブー教室の在籍生の答案をみると不注意性や衝動性の強さから問題をよく確認せず、解答の条件などを見落としてしまい、記号で答えることを求められているのに答えをそのまま記述してしまう人が多いのです。また英語では「3単元のSをつけ忘れる」、「複数形にしてしまう」などのミスも目立ちます。答案を提出する前にもう一度見直してできる課題は確実に得点する姿勢が大切です。

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