[高等部通信8月号]学園長より~可能性の扉~⑤

2016年9月7日

彼らの就労前に、指示の受け方や日常のあいさつ、報告・連絡・相談いわゆる『ほうれんそう』の重要性などを徹底的に教えて送り出したつもりです。本当の理解や、職場でそのことが般化できるまでには、現場での体験を通して体で覚えていくほかないのだと思います。それは、障害がある高校生や大学生に限らず、一般の高校生や大学生、大人に至るまで、コミュニケーションをはじめとした、社会性が欠如した人たちが、学力や知識があるなしに関わらず、いかに多いかが企業の人事関係の方々と話すときに必ず話題に上ることです。

ではこのようなことも踏まえて一般的には、企業はどのようなことを雇用に対して求めているのでしょうか。『発達障害の子どもと生きる』松為信雄 幻冬舎ルネッサンスに記載されている内容を抜粋します。

・毎日時間通りに出社できる
・働くことの意味(給料が仕事の成果に対して支払われていること)を理解している
・仲間と強調できる
・指示を理解し従うことができる
・「数える」「折る」「封入する」などの基本作業が正確にできる
・報告・連絡・相談ができる

逆に企業にとって困るのは、次のような人たちです。
・たびたび休む人や遅刻、早退が多い
・他の人と強調出来ない人やルールが守れない
・挨拶や服装、身だしなみなどの基本ができない

(以上抜粋)

私はこれらに付け加えて、障害者雇用であっても以下のことは採用の条件だと思います。

・人の話は素直に耳を傾け、仕事の指示を嫌な顔せず受け入れて実行できる人。
・明るくいつも元気な人で、他者にも目配りができる人
・何事もあきらめず、粘り強く前向きに頑張れる人。
・人に助けを求められることができ、困っている人には自分のできる範囲の手助けがすすんでできる人。
・他人を攻撃したり、批判したりしない人。
・勝手な判断で業務を遂行しない人。
(つづく)

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