[高等部通信9月号①]学園長より~可能性の扉~①

2016年4月1日

夏休みも終わりに近づいてきました。2学期に向けて計画通りに夏休みを送ることができましたか?2学期に入るとすぐに1,2年生は、前期試験に向けた試験対策授業週間になります。今年は温暖な秋が長く続きそうな予報がでていますが、皆さんは前期試験に備えてクールダウンを早めに済ましておくことが大切です。いつまでも夏休み気分を引きずらないようにして、きりっとした精悍な顔つきで始業式に出席してくれることを期待しています。

自然学園を10年前に始めさせていただいた時には、発達のつまずきがある子どもたちが就労に移行できるための学力やソーシャル・スキルが身につく支援が学校教育の場で実践できるような教育機関がありませんでした。そこで自立を目的にした継続的な支援ができる発達障害がある子どもたちが楽しく学べる場を自然学園のコンセプトとしました。

就職について考えたときに、「人とのコミュニケーションが苦手である。」「指示が重なると混乱してしまう。」「継続して職場にいることに不安を感じる。」など働くことに対して不安ばかりが先行して緊張が高まり具体的なイメージが湧かない人が多いと思います。

そのような人たちが多い中で、高等部ではキャリア学習として高等部1年生、2年生そして就労希望の3年生の生徒が例年通り夏休みを利用した企業の見学会を行いました。

就労を希望している生徒には、説明会に参加してもらい、1年生からのキャリア学習を計画的にすすめていく就労支援のプログラムを作成しています。今年は10社の特例子会社の見学を企画しました。3年生は、当然それ以外に自分たちが希望しているジョブマッチングにおける適性に合った企業の実習面談も兼ねているので、できるだけ多くの企業訪問を行い、夏休みに採用を前提とした企業先を探し当てるために必死でした。

1.2年生の人たちも異なった業種の職場見学を行うことで、「自分ならこんなことならできるかもしれない。」「こんなことならぜひやってみたいな。」と言う気持ちが少しでも感じることができれば今まで以上に選択授業を意欲的に受けることができるでしょう。

そして、見学会を通して、社員の方々のお話をお聞きする機会に恵まれ、会社が求めている人材とはどのようなことができなければいけないのか、またどんな人が職場では一番困る人なのか、共通した内容を見つけることができたと思います。

企業が求めるスキルに今の自分がどのくらい近づいているのか、この機会にぜひ考えてみてください。そして将来の目標を立てて、その目標に到達するにはどのような計画を立てればいいか少しでも考える機会になれば、今回の見学会は大成功です。

実際の職場を見て、そこで汗して働いている人に接して、自分がもし働くとしたら、今の自分には何が足りないのかを確認することが就職活動およびキャリア学習のスタートになります。

(つづく)

お問い合わせはこちら