[高等部通信9月号]学園長より~可能性の扉~③-3

2017年10月17日

体験就労を経験している人たちの仕事内容は企業によって違いますが、それぞれの仕事に慣れないながらも一生懸命取り組んでくれているようです。働くことの「楽しさ」や「やりがい」を実感できた生徒も少なくないようです。

では、このようなことも踏まえて一般的には、企業はどのようなことを雇用に対して求めているのでしょうか。『発達障害の子どもと生きる』松為信雄 幻冬舎ルネッサンスに記載されている内容を抜粋します。

・毎日時間通りに出社できる
・働くことの意味(給料が仕事の成果に対して支払われていること)を理解している
・仲間と強調できる
・指示を理解し従うことができる
・「数える」「折る」「封入する」などの基本作業が正確にできる
・報告・連絡・相談ができる

逆に企業にとって困るのは、次のような人たちです。

・たびたび休む人や遅刻、早退が多い
・他の人と強調出来ない人やルールが守れない
・挨拶や服装、身だしなみなどの基本ができない

(以上抜粋)
これらに付け加えて、最近では以下のことが採用の条件になっています。
・自分を理解していること
・自分のつまずきや欠点を認め、受け止めることができる人
・自分が苦手なことへの対処方法を知っていること
・他者に適切な支援ができること
・メンタル面で安定していること
・人の話に素直に耳を傾けられる人
・明るくいつも元気な人
・何事もあきらめず、粘り強く前向きに頑張れる人。
・人に助けを求めることができ、困っている人には自分のできる範囲の手助けがすすんでできる人。
・他人を攻撃したり、批判したりしない人。
・勝手な判断で業務を遂行しない人。

この条件を満たすための人材を育てるためには、1年生からキャリア教育を推進して、「自分には何が向いていて、何ができるのか。」「働くことに意義はなにか。」「働くとは具体的にはどういうことなのか」について就労体験を通しながら具体的に考えさせ、自分なりの答えが導き出せるようなキャリア学習を、3学年を通した継続的な指導で実践しています。

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