[高等部通信9月号]学園長より~可能性の扉~⑤-2

2017年10月30日

日本では、2011年1月に、中央教育審議会がまとめた「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育のあり方について」が答申されましたが、1980年代後半からキャリア教育が提唱され、1998年から文部科学省主導でキャリア教育の取り組みが普通校にとどまらず、特別支援学校においても開始されました。キャリア教育のプログラムは、幼児期から青年期あるいは高等学校に至るまでの体系的な学習支援を通して、子どもが生涯にわたり社会人、職業人としてキャリアを形成していくための基盤を作ることを目指しています。キャリア教育は発達障害のお子様の場合、より綿密に、丁寧に行わなければいけません。発達障害があるお子様とそうでないお子様との違いは、働き、生活していくうえでの困難さをより強く感じるかどうかにあります。認知や不注意性や不器用性、人間関係におけるつまずきから注意を受けることが多くなり、自信を失い、退職に結びついてしまうことも珍しくありません。そのため、保護者と一緒に本人は自分の特性を理解し、その改善に努め企業に自分のつまずきに対する合理的配慮を申し入れることができるスキルが必要とされてきます。そして自分に合った将来を設計し、多少の働き、生活していくうえでの困難さがあったとしても、必ず充実した、満足のいく人生を送ることができるでしょう。
このような内容を講演会の当日は松為先生自らのお話でお聞きすることができると思います。ぜひ保護者の皆さんや発達障害があるお子様がお通いになっている教育機関の先生方のご参加をお持ちしています。

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