[高等部通信9月号]学園長より~可能性の扉~2

2019年10月25日

2、毎日新聞「子どもたちの気持ち」から
 6月3日から7月8日までの休刊日を除く毎週月曜日の毎日新聞の全国版の朝刊に計5回に渡って自然学園が掲載されました。教育欄の『子どもの気持ち』と言うコーナーで自然学園中学部1年生の子どもたちの様子が連載されました。
 教育担当の記者の方が自然学園のHPを見て、本学園で実践している自立に向けた小学部から大学部に至る継続的な特別支援教育に興味を持って頂き、授業見学の依頼の連絡があったことがきっかけになりました。特別支援教育を必要としている発達障害等がある子どもたちが公立の中学校には行かず、フリースクールに通いながら自立に向けた社会性や学力を身に付けるために日々切磋琢磨している4人の生徒が主役になっています。
 掲載が決まってから約2か月間に渡って本校の中学部の1年生を取材していただきました。学力の遅れやコミュニケーションの苦手さなどの問題があり、小学校でいじめなど人間関係でも嫌な経験があり、先生との関係性も含め学校生活に適応ができなかったことで学校に対して非常に後ろ向きである感情を持っている子どもたちです。
 そのような子どもたちがどう他者と接して良いか分からないながらも、迷い悩み、時にはぶつかり、自分の気持ちに従い行動し、相手の心に伝わる自分の言葉が持てたとき少しずつ自分を受けいれ、他者を認めクラスメートと繋がることができるようになってきた様子を記事として紹介してくれています。そこには偶然一緒に学ぶことになったクラスメートから友だちに関係が移行していく様子が描かれています。中学校1年生のクラスで自分の居場所が見つかり、この仲間と一緒に居たいと言う気持ちが芽生えたとき自分の中に規範が生まれ、社会性が芽吹きます。同時に彼らの自尊感情が高まり、できることが少しずつ多くなります。ここまでに至る一番センシティブで繊細な彼らの心模様を記事から感じ取ることができます。そしてこの社会性なしに将来の自立や就労は考えられないのです。
 私が目指す教育理念や特別支援教育の実践がこの記事を通してとても良く描かれていると思います。記事はHPに掲載されていますのでぜひご覧になってください。

お問い合わせはこちら