[高等部通信10月号]学園長より~可能性の扉~2

2020年11月2日

2.秋は情緒が混乱し不登校になりやすい季節

2学期は学校行事が多い時期でもあるので、学校でのトラブルも多い時期です。しかも台風が多い季節でもあり低気圧の影響もあって、イライラしたり、モヤモヤしたり、1年の中でも精神的に不安定で落ち着かない季節です。前期学力考査の緊張感から解放され、クラス内でのトラブルが起きやすいのもこの時期です。また、思春期のモヤモヤと合わせて、ダブル、トリプルでのストレスを背負う可能性が高いブルーな時期でもあります。

発達のつまずきで生きづらさがある子どもたちは、10月、11月は要注意だと言われています。発達障害の特色でもある感覚の過敏さは情緒が安定していないと余計に強くなる傾向があります。聴覚過敏の生徒でざわざわしている状況が苦手な生徒は、運動会や学習発表会、合唱祭など学校行事はイライラする場面が多くなるでしょう。この気持ちのゆとりのなさは不注意性や衝動性を強くさせるので他者とのトラブルが特に起こりやすくなります。

トラブルから生じる不安が情緒の混乱に結びつき、夜眠れない、起きられない、発熱、腹痛などの身体症状が伴い「行き渋り」「不登校」の状況が長期化していきます。発達障害のお子様が不登校に至る経緯を考えると、その特性が起因していることが分かります。発達障害があるお子様や鬱傾向の人は、未就学児童から小中学生、高校生、大人に至るまで10月、11月は1年で最も精神的に不安定になる時期です。

すなわち人との関わりも含めたトラブルや学校生活における問題行動が起こりやすい時期です。保護者の方々が十分に彼らの変化を見逃さないように心がけ、周りにいる大人が、特性を理解してあげながら、配慮を実践すれば大きな問題は防ぐことができると思います。

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