学園長コラム ~可能性の扉~①

2013年9月19日

 アメリカの精神医学界における診断書DSM-Ⅳの
10年ぶりの改定が行われ、DSM-5が5月に刊行されました。
現在日本語訳の作業が進行中で、
12月もしくはそれ以降に発表される予定であるとのことです。
DSM-5の主な改定点として、
自閉症についての概念定義が変更したことが挙げられます。
 ここで、「自閉症スペクトラム障害―療育と対応を考える」
(岩波新書 平岩幹夫著)を引用して、
DSM-5の自閉症についての変更点を紹介させていただきます。
 新しい基準では、知的なつまずきが伴い、
言葉が話せない自閉症をカナー型、
アスペルガー症候群や広汎性発達障害などを、高機能自閉症と診断します。
認知機能や感覚機能などに特殊な才能を持つものの、
コミュニケーション能力などに著しい障害を抱えて、
社会生活上困難が見られるサバン症候群もこのグループに入ります。
 そして、カナー型自閉症も高機能自閉症も、
自閉症の社会不適応性を伴う障害です。
コミュニケーションのつまずき、興味の偏り、
こだわりという3つの障害は、個人差があるものの、
共通して見られるものです。
そのため、カナー型と高機能自閉症を2つに分けるのであれば、
その主な要因は、知的な能力の違いということになります。
 
 さらに、カナー型自閉症と高機能自閉症、
および非定型自閉症のような、
その他の自閉症を合わせて自閉症スペクトラム障害と分類されます。

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