小学部の様子:算数「長さの単位」

2021年3月24日

小学部の算数の授業では、実際に定規やメジャーを使って長さを測ってみる活動を行います。長さなど量の単位についての問題は高等特別支援学校の入試にも出題される問題です。「普段使っている鉛筆が何cmなのか」「1mはどれくらいの長さなのか」子どもたちの中には、長さの計算問題ができ、自分の身長を言える子でも、1mがどれくらいの長さかわかっていない子がいます。その原因の1つとして自分の中に基準となる長さが存在しないことが考えられます。

1mがどれくらいの長さなのか、普段の生活で目にすることはあまりありません。だからこそ1mくらいのものの長さと言われても実際の長さと長さの単位が関連付けられていないのです。そのため、「1円玉の直径は1m」と平気で解答してしまう子がいるのです。1円玉は知っていても、基準となる長さを知らないので判断できなくなってしまうのです。そのため、まずは身の回りのものの長さを実際に測り、それがどれくらいの長さなのかを知り、比較することでその子の中に長さの基準が生まれます。

まずは身近な鉛筆や教科書から始め、次に測るものに対して「さっきのものは○○cmだったけど、これはどれくらいかな?」と問いかけました。すると最初は「長い・短い」くらいしか言えなかった子も、少しずつ今までのものの長さを使って「これが○○cmだったから、これの2つ分よりは長いから××cmくらい!」などと長さを推測することができるようになりました。

「子どもに考えさせるときは子どもに考える根拠を教師は与えなければならない」私の師の言葉ですが、まさにその通りだと実感する授業でした。普段なかなか授業に乗り気でなかった子が「またやりたい!次はあれの長さを測ってみたい!俺は○○cm位だと思う!」と嬉々として話していた姿は、授業者として感無量です。

小学部 河邉

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