2013年 新年のご挨拶

2013年1月7日

明けましておめでとうございます。
昨年は、校舎の移転など
自然学園にとって大きな転機になる年でした。
現状では、満足な支援が受けられない発達障害がある子どもたちの
支えになり、子どもたちが不安をなくして、
精神的にゆとりがもてる学びの場であり、
居場所でありたいとの思いから、バンブー教室を開校して
8度目の冬期講習を迎えることができました。
そして開校当初から、
就労を得て社会参加にいたる継続的な支援を、
幼児期の段階から実施し、成人になる過程を通して、
実現していきたいとの強い思いがありました。
中学生の進路を考えるうえで、
高等部の必要に迫られ、就労に向けた社会的な
自立を視野に入れた教育機関としての大学部を設立しました。
昨年は、「大人の発達障害」というタームが
世の中に認知されていくに従い、そのつまづきを理解した上で、
積極的に採用しようとする企業の動きが、
少しずつ出てきたように感じられた年でした。
企業の理解が進むにつれて、自然学園の理念を受け入れて頂き、
本校の生徒に対して、
体験就労などを実施していただける会社が多くなり、
体験就労を通して就職に結びついた結果が出始めました。
今後このような動きは確実に加速するであろうと自信を持っています。
去年1年間はいじめの問題が
大きく報道メディアに取り上げられるようになり、
再び不登校児童の問題も取り上げられるようになってきました。
学習指導要領の改訂にともなって学力重視が重きを置く中、
教育環境の中で、2005年に施行された
特別支援教育は後退しているように思われます。
適応しない教育環境で、
学校に行くことができなくなってしまった子どもたちの中に、
発達障害がある子どもたちが大半を占めている事実は、
容易に想像がつくことだと思います。
このことに先駆けて併設した小学部、中学部も在籍生が
急に多くなってきたことも、このような背景が起因し、
今後ますますニーズがあると思われます。
私は、自然学園においてこのような時代を写す鏡のように
その必要性を肌身で感じています。開校当初の目標であった、
継続的な支援体制が昨年1年間でようやく整いつつあります。
校舎の移転がその象徴的な出来事でした。
私ども自然学園は、今年1年さらなる躍進に向けて
動き出したいと考えています。
保護者の方々のお求めになる
インクルーシブ教育の内容の充実を図り、
その延長上に校舎の拡大を視野に入れています。
今年も変わらずのご理解、ご協力をよろしくお願い致します。
自然学園 学園長 小林浩
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