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大学部の進路指導

 就労するにあたって、学生一人ひとりの特性にあった就労作業を、それぞれの就労スキル(就業適性)を判断した上でマッチングさせて行きます、実際の実務を通して就労後も企業側が容認し、本人も自分の意思で継続できるような仕事を見つけていく支援をジョブマッチングとして進めていきます。

ジョブマッチング

・就労適性の把握 ・ソーシャル・スキル・トレーニング ・ジョブトレーニング ・グループワーク

ソーシャル・スキル・トレーニング

 SSTとは、社会に受け入れられる能力を身に付けていく学習です。
社会的なルールやマナー、人間関係を円滑に図ることができるコミュニケーション力、状況や相手の心理をあらゆる場面で的確に読み取れる能力が欠如している人は、職場でのトラブルをたびたび起こすばかりか社会生活さえも営むことができません。会社は組織です。会社の意思が全体にいきわたるには部署ごとの意思の統一、各部署との連携が必修です。それには上司や同僚との報告、連絡、相談の「ホウレンソウ」が組織の生命線となります。大人の発達障害の人たちの最も苦手なところです。「なんでこんな常識的なことができないんだ。」「こんなこと常識だろ!なぜわからないんだ!」と上司や同僚、先輩社員から毎日のように怒られても、できない人たちが大人の発達障害の人たちなのです。

 

 

 頭ごなしに怒られれば怒られるほど、必要以上に委縮してしまうことや、頭に血が上り周りの人たちとぶつかってしまうことも彼らの特徴の一つです。一般的なマナー、社会常識、社会的なルールが驚くほど理解できず、他者の気持ちを読み取ることが苦手、また自分の気持ちを相手に伝えることも苦手な人が多いので叱られている意味が分からないことも少なくないのです。そしてこのようなスキルは、一般就労は、もとより特例子会社であっても企業である以上、このことは入社にあったって最低限要求されることです。大学部のSSTとは、このような場面に適応できるスキルを学ぶことなのです。

 

 

  <具体的な課題例>

  1. ・人前で発言して緊張しないためには・・・。
  2. ・職場におけるあらゆる場面での言葉の選び方、敬語の使い方、会話の進め方
  3. ・トラブルがあった時にすべきこと。しなくてはいけないこと。
  4. ・遅刻、早退、欠勤時における正しい会社や上司への連絡方法
  5. ・計画的に仕事をすすめる方法。仕事の優先順位とは。
  6. ・人の話を正確に聞くには・・・。「クレーム処理に必要なスキル。」
  7. ・焦っているときの失敗事例
  8. ・表情で気持ちやしぐさで人の気持ちを読み取る術  など・・・。

 

グループワーク

 SSTの授業の一つとしてグループワークを取り入れています。実際の職場で必要とされる分業、共同作業における協調性や歩調を合わせながらの計画性を実戦に近い環境設定の中で学んでいくこと、仕事中に何かトラブルがあった時の対処方法、指示の受け方、確認の仕方、同僚や上司、お客さんに対しての言葉遣い、一般に「常識」とされているビジネスマナー、社会ルール、そして何よりも大切なことは、困ったときにそのままにしないで、上司や同僚、所属長に相談できるスキルです。職場において必ず必要とされるソーシャル・スキルをグループワークとして体験を通して身に着けることが目的です。

 

 

 「エンカウンター・グループ」をアレンジして行っているグループワークでは、主に職場のコミュニケーション場面で起こりうるちょっとしたトラブルや葛藤場面にスポットを当て、実際の場面に近い形で、ロールプレイングを行い、その課題のさまざまなケースに対して体験談や意見を出し、考えがまとまりやすいように四択の作問に解答させ、それに対する問題行動が起きにくい対応を自らの意思から導き、その行動を実践させる取り組みを実施しています。理解ができたら、できるようになるまで繰り返し実践させるこのことが自然学園メソッドです。

 

作業訓練

 一般就労で彼らが対応することができ倉庫管理、運搬、工場ライン等の流れ作業、仕分け等の業務や特例子会社が創出している軽作業業務等の作業内容が容易に熟せる作業スキルを養うことが目的です。

 

 大人の発達障害の人たちは目と手の協応がうまくいかず手先が不器用な人たちが多いことが現状です。さらに視覚の認知が弱く衝動性がともなっている人たちが多いので、知的発達の高さにかかわらず、単純な仕分け作業等のミスや確認ミスが多発してしまいます。また、仕事の優先順位や緊急性が理解できず、先を見通した計画的な作業ができない人たちがほとんどです。実際の就労の際に戸惑わないスキルの獲得を実際の作業訓練を通して身に着けていきます。

 

 

 <具体的な作業事例>

  1. ・班ごとに分かれての作業分担による在庫管理業務
  2. ・流れ作業でのDM作成業務
  3. ・名刺の印刷業務
  4. ・エクセルを利用した経理業務
  5. ・ワードを利用したポスター制作、文章作成業務
  6. ・仕分け作業業務
  7. ・校正業務
  8. ・発送業務

 

 

 

 「手先を使うこれらの作業は、発達障害を持つ人たちにとっては苦手とされるものであり、作業がうまくいかずに苦しむ生徒も多くいますが、それを乗り越えて作業に慣れることによって、自分自身の中でルーティンワークとして定着させることができてきた生徒もいます。今後さらに、実践的なスキルとして定着し、仕事に役立てる人材として育ってくれることを願いつつ、指導を続けていきたいと思っています。」  

 

大学部臨床心理士 長尾

 

体験就労について

 一人ひとりに対してのアセスメントと授業を通してのジョブ・マッチングの結果を踏まえていよいよ彼らの適職を確認し、就労に結び付けるための就労実習を行っています。 企業によっては1週間から3週間の実習期間をそれぞれ設けて頂いています。

 企業の中には実習の段階から採用を目的にした体験就労を実施していただける企業、体験就労をきっかけにトライアル雇用を実施して頂ける企業、実習だけを目的として実習を引き受けていただける企業とありますが、企業とのきめ細やかな連携を取り、生徒の現状を把握しながら適性や状況、希望に沿った実習先をセレクトしていきます。

 生徒の大学部の在籍してからの継続的な評価を踏まえて、現状のスキルに合わせた無理ない研修計画を立て、それに合わせた上記の就労目的にあった実習先を進めていきます。

 そして企業の間に入りながら生徒が自信を持って就労に意欲を示している職場と企業側のニーズとのマッチングを図り、末永くやりがいを持って働ける職場を見つける支援を全力で進めていきます。

 「いざ就職活動に移るにあたっての心の準備、また、採用者を選ぶ立場の企業が生徒の採否を判断するための材料として、体験就労を設けています。体験就労先として自然学園が依頼をしているのは、主に特例子会社(後掲)で、職種は、作業的なものからパソコンを用いた事務的な業務にいたるまで、企業によって幅広く存在します。
 実習先には必ず指導をしてくださる職務の方がいて、懇切丁寧なフォローはもとより、精神的なサポートなどもしてもらうことができます。こうした安心できる環境の中で、はじめは緊張しながらも、熱心に実習に取り組み、実習終了後には見違えるような表情になって帰ってくる生徒が何人もいます。」


自然学園大学部 就職指導担当 吉澤

 

 

 実習のあと、そのあとの就職につなげること、またさらに実習生を受け入れてもらうことなど、さまざまな展望を持って体験就労を推進していきます。

 

特例子会社、実習受け入れ会社について

 特例子会社とは、「障害者雇用促進法」の規定により、一定の要件を満たした上で厚生労働大臣の認可を受け、もとづいて、障害者雇用率の算定において親会社の一事業所と見なされる子会社のことをいいます。親会社は東証一部上場企業などの大企業が多くを占め、その傘下で、障害者を雇用し事業を展開しています。

 業務内容は、作業的なものから事務的なものまで幅広くありますが、2005年、「発達障害者支援法」の施行に伴って、これら特例子会社の「精神障害者保健福祉手帳」所持が認められている発達障害者に向けた採用が、積極的に進められている動きがあります。

 

 自然学園を設立した目的は2005年に施行された「発達障害者支援法」の対象になっている知的の遅れないまた境界線にある発達障害者の社会的な自立を目的としています。発達障害がある人たちの幼児期からの継続的な支援を通して欧米をはじめ世界的に一般的になっている「インクルージョン」という考え方が実現できる日本の社会を目指しています。いわゆる障害がない人が障害のある人たちを助けながら共生できる社会こそが「インクルージョン」の思想であり、それを実現するための教育が「インクルージョン教育」です。
 

 

 自然学園に在籍している生徒たちの実情、そのスキルの高さ、社会適応性を正直に多くの企業にお伝えし理解していただきながら、多くの大人の発達障害の人たちがその実力に合った就労の公平性が保たれる社会の実現に寄与していくことを使命と思っています。

 

 自然学園大学部は、このような考え方に共感して頂いた特例子会社各社に実習を受け入れて頂き、さらには実習において仕事に対するスキルが認められ、採用内定にいたる実績を積み重ねています。誠実さ、正確さへのこだわりという、発達障害者ならではの特性が生かされる就職先への視界が、まさに開かれてきているといえます。

 

 

<おもな採用内定予定企業/親会社>

・東京海上ビジネスサポート(株)/東京海上ホールディングス(株) 1名
・第一生命チャレンジド(株)/第一生命保険(株)         1名
・ゆうせいチャレンジド(株)/日本郵政(株)           4名

 

<おもな実習受入企業・予定企業>

・東京海上ビジネスサポート(株)/東京海上ホールディングス(株)
・第一生命チャレンジド(株)/第一生命保険(株)
・ゆうせいチャレンジド(株)/日本郵政(株)
    東京貯金事務センター支店
    日本橋支店
    新東京支店
    新宿支店
・(株)博報堂DYアイ・オー/(株)博報堂
・(株)シンフォニア東武  /東武鉄道(株)
・花椿ファクトリー(株)/資生堂(株)
・ALSOKビジネスサポート(株)/綜合警備保障(株)
・丸紅オフィスサポート(株)/丸紅(株)
・花王ピオニー(株)/花王(株)
・(株)富士薬品
・MCSハートフル(株)  /メディカル・ケア・サービス(株)
・大東コーポレートサービス(株)/大東建託(株)
・(株)ヒューマントラストフロンティア/(株)ヒューマントラストホールディングス
・(株)三越伊勢丹ソレイユ/(株)三越伊勢丹ホールディングス
・(株)スワン/ヤマト運輸(株)

農業実習

 大学部では隔週で、農業実習を実施しています。農家の方のご指導のもと、畑作りから始めて収穫を目指す作業を、一年を通じて経験していくプログラムです。学生たちには、一年間の農業実習の中で、実際に農家の方々が経験されている職業としての「農業」を体験的に理解させていきます。
また、継続的に作業体験を通しての理解と職業としての関心を高めていくこと、そしてその経験を通して働くことへの意欲や、やりがいを持たせることが実習の目的です。また、農業を職業として選択する道が、この実習を通じて開かれることも目的の一つと考えています。そして、自然学園は、農業法人を春日部で立ち上げることも将来の展望として掲げています。大学部を卒業後に、農業を職業として生活

就労支援

 ソーシャル・スキル・トレーニング、グループワーク(ビジネスマナー・ビジネススキル・ビジネスコミュニケーション)、ジョブマッチングの結果に基づいて、個々の就労スキルと適性を考慮しながら企業へエントリーします。今後、就職して社会に出ていく学生たちに必要な、ビジネスの世界では常識とされている知識やスキルを学び、社会に出ても恥じることのない資質の向上を図っていきます。さらに、ジョブコーチが職場での同僚や上司の仲介を行い、家庭と連携をしながら就労支援を進めていきます。

 

就労支援

就労支援photo

 

写真:上から順に 「就労実習(飲食店レジ)」、「就労実習(飲食店内作業)」、

「就労実習(事務作業)」、「就労実習(袋詰め作業)」、

「作業訓練の風景(製図、切り抜き)」、「就労実習(マーケティング)」、

「就労実習(PCによる名刺作成)」

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