バンブーだより 6月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-11
2024年7月15日
11、夏期講習の各コース
(夏期講習 パソコンコース)
小学校では2020年からプログラミング教育が必修化されます。勉強は苦手だけれどゲームやYouTubeは大好きなお子様はとても多いと思います。このような人は誰にも教えてもらわなくても自分で自然に操作ができるようになっている人たちです。ゲームやパソコンなどの操作に必要な動作性は、将来事務的な仕事を考えている人には、ワードやエクセル、メールの送受信の操作には直結する才能になります。パソコンやテレビゲームのモニターを見ながら操作をすすめるような動作性に優れた能力は彼らの特筆すべき特性の一つです。
ゲームやパソコンなどの操作に必要な動作性の高さは、将来事務的な仕事を考えている人には、ワードやエクセル、メールの送受信の操作に直結する才能です。できることを伸ばすためにも基本操作を覚えプログラミングなどの次なるステップにすすんでください。
(夏期講習 英語フォニックスコース)
小学生には英語教室を開講し、今までの学校の英語ではアルファベットの認知の段階で英語嫌いになってしまったお子様にフォニックスを使った楽しく体を使ってリズムといっしょに英語が自然に身につく英語フォニックス教室を設けています。必修となった小学生からの英語教室も高学年から講座を設けました。夏期講習からは、中学生のクラスもスタートします。ゲームに参加するつもりでわくわくしながら、楽しく自然に英語でコミュニケーションが取れるようになるでしょう。そして気が付くと中学校の英語も好きになっていると思います。どうしても学校の英語が好きになれない人はフォニックスで英語を好きになりましょう。
(夏期講習 体育コース)
感覚的なつまずきがあって粗大運動が苦手な人は運動会が苦手な人が多いと思います。
また、聴覚的な過敏さやワーキングメモリが弱いお子様方はグランドでの指示が入りにくいことから、行進や整列、集団での競技などで他のお子様方と較べてどうしても動きがぎくしゃくしてしまいます。感覚統合障害ともいわれている感覚をうまく調整して、動きをコントロールすることにつまずきがあるお子様が少なくありません。そのため他の人と、うまく距離を取ったり、バランスを取って平均台の上を歩いたり、長時間同じ姿勢で整列するような動きに苦手さが生じてしまいます。このようないくつかに理由から、運動会は練習の時から怒られ、からかわれることのトラウマから運動会をきっかけに学校に行きたくないと思うお子様方が出てきます。運動能力はコミュ二ケーション能力につながる大切なスキルです。体育コースでは歩く、這う、手足を曲げ伸ばしするなどの基本動作を音楽やリズムに合わせる運動や、バランスを取る練習、ボールゲームなどを通じて、粗大運動の訓練を行います。また、書く、切る、貼るなどの微細運動を、目と手(見ることと動かすこと)の連動を意識しながら練習します。体幹を鍛え、バランス感覚を向上させることや目と手足の協応をよくすることで協調運動のつまずきを改善させ運動能力を高くし、感覚統合の処理をスムーズにすることで苦手な体育が好きになること、手先の不器用さが解消することで日常生活や学校生活での問題を減らすことが目的になります。
(夏期講習 音楽コース・アートコース)
音楽コースは、大好きな歌やダンスを通して知覚や運動能力を高めていくこともできます。また協調運動が苦手で不器用な子どもたちが楽器にチャレンジするには夏休みが絶好のチャンスです。リコーダーが吹けるようになって学校に行くことが好きになってほしいと思います。そんな子どもたちのためのコースが音楽コースです。
(夏期講習 アートコース)
アートコースは絵やマンガを描くことが大好き、何か物を作っていると無中になれる子どもたちは一緒に発泡スチロールで船やヘリコプターや飛行機、ペットボトルでロケットなどを作りましょう。
(夏期講習 苦手特訓コース【小学生】、弱点克服コース【中学生】)
学習面では個々における認知のつまずきの支援が最大の課題になります。認知という情報を処理する力の特性は他者からは、なかなか分かりにくいものです。
バンブー教室の在籍生徒では、漢字が覚えられない・英単語が覚えられない・算数・数学の概念が理解できない・黒板の字を書き写すことが苦手である・授業の説明が頭に残らず理解できない・頭に浮かんだ思いを言葉として話すことができない・長い文章を理解することができない等の学習面でのつまずきがある子どもたちがほとんどです。
その中でもまず算数のつまずきで、多くの保護者の方からお聞きするお悩みは、何とか計算は、クリアできたけれど、どうしても文章問題が解くことができないとの話を伺います。計算に関しては、概念的な数のイメージができにくくても手順に従って、数え足しの計算がマスターできれば、特に筆算は、割と容易にできるものです。知的なつまずきがあるお子様でもくりかえし5以上の数の足し算をよるうちに6+7や7+4などの数式の答えを覚えてしまうものです。筆算は、その答えが導ければ手順に従って答えは出せるようになります。それと文章題で数式を見つけ出すのとは、解法に導く手がかりが違いすぎるのです。文章題は言葉を理解して、文に書いてある物や数のイメージが重なり合う思考力が求められるので具体的なイメージが湧かないお子様方は文章題が解けないのです。
バンブー教室にお通いになるお子様の支援のポイントがここにあると私は考えます。まずは読むこと、書くことの克服からはじめることが近道です。そして聞いたこと、読んだことが、頭の中でイメージできるように支援をすすめていきます。イメージしたことが具体的に表現できないと文章問題や算数の応用問題は解くことができません。算数の文章題や図形、グラフの理解、国語の文章題だと読解の解答とくに文章の抜き出しではなく、字数制限で自分の考えをまとめるような記述問題には、太刀打ちできなくなります。
文章が小学校に上がっても文章が読むことができない一つの要因として促音や拗音のような「目には見えない音」をどのように意識させて読むことにつなげていくかを教えていきます。「まち」と「まっち」の違いとして「まっち」は「っ」を発音しないので「っ」の音が消えたということになります。「まち」は音でいうと「まっち」より音が詰まったように聞こえます。その違いをまず意味を絵にして目で理解させます。そして音を聞いて確認し、音に合わせて記号を置くことで「っ」という音が消えてどのように発音するのかを目と耳から一致させる学習をさせます。小さな「っ」の音は小さな〇大きな音は大きな○で表します。清音はてをたたき、小さな「っ」は、「グー」のこぶしを握り音を出さないルールを作り、音で確認し、次に記号を使って目で確認し、最後に体を使った動作で表現させていきます。最終的には文字を対応させます。これが多角的な感覚を使ったLD傾向の子供たちの教え方の一つです。このことは英語学習にも容易に応用が利きます。
文章読解が困難なお子様には、文章を読んで、正しく時制ごとに文章構成を理解する練習が必要になります。文章を読んで筆者が考え、意図する言葉のイメージなり情景と重なり合わせながら読み解いていくことが、発達障害のある子どもたちは苦手としています。そのイメージを、イメージ結び付けるパイプの役割を果たす絵カードを使いながら補っていくのです。そしてワークシートなどを使用しながら具体的な人間関係、その背景に書かれている結びつき、出来事、登場人物の気持ちの移り変わりや結論などを丁寧に求めて生きながら、答えにたどり着くキーワードを手繰り寄せながら答えをまとめていきます。
算数の計算ができないお子様は、ものを数える際の頭の中で、対象物が視覚的なイメージを保持しながら、頭の中で数詞を1,2,3,4・・・と唱えていく処理能力が必要になります。そのことがイメージできず感覚的に数の大小が判断できないお子様は、数の概念が弱いと推測することができます。そして筆算の繰り上がりのように「57+36」ならば7+6=13で10の位の1を繰り上がりとして頭に残して、次の5+3+1の演算の処理が求められる。このように繰り上がりの1を情報として保持して、同時に演算の処理を行うワーキングメモリの機能が必要になります。
このように計算ができるには数の概念とワーキングメモリの能力が必要とされるのです。たとえば『7+4』の繰り上がりの足し算の場合、「7は10に3足りない」だから「4から3とって10にする」「1の位は1が残るので11になる」ただし数の概念が弱いお子様は4を3と1に分解することができません。それならば、計算プリントをつくって、最初のカードには○を七つ並べて、解答欄に○の数を書きこませます。次のカードに○の数を見てあといくつ○があったら10になるか○の数を数えながら、実際にカードに○を書かせます。次のカードに○の数を書き込ませます。次のカードは○が7つ並んでいるカード表記のみで残りの数が解答欄に記入させ答えさせます。4とその解答欄の数が分解できるかを同じようにカードで確認していきます。10と分解した数があわせて計算できるカードを用意して数字を解答欄に記入させます。このような学習をしていくことで計算のみならず文章題もできるようになるでしょう。
同じような指導方法は、中学生の数学でも応用が可能です。中学校に入学した子どもたちが最初につまずくことが多い課題が「絶対値」です。通常学級の子どもたちは、数学の先生の『絶対値』の説明対して、「マイナス2は左にふたつすすみます。」「プラス3は右に3つすすみます」という説明に絶対値のグラフと正負の数のイメージが結び付いて、具体的に先生の説明を理解することで数直線上のある数が判断することができるのです。
発達のつまずきのある子どもたちの場合は、具体的なイメージが湧かないので、絶対値のグラフと正負の数を結び付けて考え、理解することができないのです。イメージを結び付けるような具体的な視覚的なヒント(パイプ)を作ることで、記憶にも大きな影響を及ぼしてきます。
夏期講習では「推論する」「おきかえて考える」「イメージづけて覚える」などのつまずきをかかえ、低学年の基礎学習から深刻な学力不振でお悩みになっているお子様を対象にした小学生の基礎学力コースと、認知やワーキングメモリなどに課題があり、教科や設題によってはできることと全く取り組めないことがあるお子様のための講座として苦手特訓コースを設けました。中学生は弱点克服コースとして苦手な課題ごとのクラスを設けています。ぜひこの機会にお試しいただき、新学期の通常授業の受講に結び付けてください。
先に説明したことを踏まえてバンブー教室の夏期講習の個別学習コースでは、推論する、おきかえて考える、イメージづけて覚える、などのつまずきをかかえ、低学年の基礎学習から深刻な学力不振でお悩みになっているお子様を対象にした小学生の基礎学力コースと、LDなどが理由で、教科や課題によってできることと全く取り組めないことがあるお子様方に対応できるコースとして、苦手特訓クラスを設けました。中学生は弱点克服クラスとして課題ごとのクラスを設けています。
ぜひこの機会にお試しいただき、新学期の総合学習コースの受講に結び付けてください。
自然学園の夏期講習がお子様の学力向上にお役に立ち、出来たという自信につながっていきことを希望しています。夏期講習をきかっけに学習意欲が高まり、2学期の受講に結びついていただけることを期待しています。夏休みを有意義にお過ごしください。臨時休校で大幅に授業業が遅れたため公立学校では土曜日も含めて夏休みを短縮して授業を行う予定です。特別支援学級の生徒の皆様方は受験を意識した無駄のない学習時間を確保する必要があります。高校入試を考えているお子様はもとより特別支援学校の入試を考えている生徒の皆さんもこの時期に補う合否のポイントになる自分の苦手課題や実技課題をマスターできる機会です。家庭学習や学校での学習では追い付かないつまずきがある教科、課題を整理して復習していきましょう。
(夏期講習中学生 高校入試対策コース、特別支援学校入試対策コース)
中学生の皆さんは、夏期講習高校入試対策コース、特別支援学校入試対策コースの受講を心からお待ちしています。6月17日に予定している特別支援教育を必要としている「発達障害がある子どもたちの進路選択」をテーマにした進路説明会でもお話しする予定ですが、テーマに記した通常級および通級の利用する生徒、支援級在籍の生徒の高校進学が当たり前のようになってきました。それに伴って特別支援学校の職業科がある単独校の数が増え倍率は以前に比べると下がり、希望者は入学しやすくなっていますが、新設校で公立の高等学校に隣接している特別支援学校は受験生が集中して倍率が高くなっています。
このような学校を希望している生徒は2教科試験、作業実技試験、体育実技試験、および面接試験の対策をいまから準備して苦手課題を克服しないと合格することが難しくなっています。
バンブー教室の高校入試対策コースは高等学校の学習内容が理解できるために基礎的な中学校の主要教科を復習するコースです。もちろん公立の全日制高校5教科入試、私立高校の3教科入試を考えている人のために入試問題の演習を踏まえたうえでの基礎力のアップを目標としています。特別支援学校入試対策コースは入試対策を万全にして合格を目標に置いたコースです。日頃は個別学習コースや総合学習コースを受講している生徒の皆さんもこの機会に今まで避けていた苦手課題に取り組むことで自分の可能性を伸ばしてください。特別支援学校入試対策コースは過去の入試問題の演習と予想問題を毎年前年までの出題傾向を分析して予想問題を毎年作題しています。受験を考えている人たちは必修のコースです。