バンブー教室:バンブーだより3月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-3
2025年4月4日
お子様が自立するために必要な関わり方
愛着とは、乳幼児が特定の人と築く情緒的な関係で養育者と接することで作られるものであり、大人になった時社会的な行動に深く関係するものであると言われています。乳幼児の愛着行動には「泣く」「見つめる」「接近」などの行動がみられ、1歳を過ぎた赤ちゃんの愛着行動は、親から離れると不安になり、親にくっつきに行くことで安心し、また親から離れることを繰り返します。
前述したように人見知りは、安心できる人と安心できない人を識別し、見知らぬ人と関係を結ぶための愛着行動で、愛着行動を繰り返す中で親にくっつき、安心感を得られたら徐々に見知らぬ人に興味を示し、見知らぬ人と関係が持てるようになります。
これは、この愛着行動は母親が安全基地になっているからであると考えられています。逆に、養育者との愛着が結ばれていないと発達にゆがみが生じてきます。赤ちゃんの最初の言葉は「ママ」「まんま」などマ行、パ行、バ行であり、この音は上下の唇を合わせてパッと話したときに
出る音で両唇音といわれています。大人の口の動きを見てまねしやすいことばです。
見知らぬ人との関係が持てない子どもは、生活の中でことばの前提になるイメージがつくれないので2歳半までに10ぐらいの単語が発語できるが2語がなかなかでないので親への依存が強く独立心が育ちません。そのため好奇心が広がらず、行動範囲が狭く一人でやりたいという気持ちが芽生えないという悪循環に陥ってしまいます。ことば自体の遅れは心配ありません。
このような愛着行動が、コミュニケーションの基盤となるのです。それには、養育者との日常の生活の中でのかかわりが大切になるのです。養育者との適切な愛着関係が好奇心の広がりにつながり、親に依存しない独立心を育む事になります。3歳までは、子ども中心の生活を大切にして、子供が安心して育つように見守ることが奨励されています。
(※コラムに掲載されたものを一部抜粋しております。)