バンブー教室:バンブーだより5月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-1

2025年5月15日

1,はじめに

すっかり春めいて過ごしやすい季節になりました。自然学園の校舎の前の藤棚もふじ通りに面した通りの花壇も藤まつりに合わせてこんなにきれいに花を咲かせています。校舎前の藤棚は藤まつりに合わせるように満開になりました。自然学園の高等部2,3年生と大学部の生徒は、藤まつりに校舎前での模擬店を出店することになりました。高等部の模擬店は、3年生による小さなロールパンに焼いたソーセージを挟んだミニホットドッグと高等部2年生によるレモネードを販売しました。そして、大学部の生徒は「フレンチトースト」を販売してどれも盛況でした。

 

2,「藤まつり緊急企画シンポジウム&個別相談会」についてのご報告

自然学園では今回はじめて、藤まつりの緊急企画として『「小1プロブレム」、「中1ギャップ」、「高1クライシス」!!~今話題のこの時期に起きやすいそれぞれの学年の学校不適応の正体と対策~』をテーマにしたシンポジウムと個別相談会を開催しました。

小1プロブレムとは、小学校に入学した子どもたちが幼稚園、保育園との違いに適応できず、問題行動が続く状態を指します。例えば集団行動がうまくできない状態や授業を静かに受けられない状態が継続する現象のことです。中1ギャップとは、小学校から中学校へ進学した際に環境や学習内容の変化に適応できず、不登校やいじめなどの問題が起こる現象です。具体的には「集団が大きくなり、人間関係が複雑になる」、「定期試験の結果が重要視されるようになり負担が増える」、「学級担任制から教科担任制に変わる」といった様々な変化を要因としています。小学校から高等学校の各学年で中1が一番、不登校の多い学年であると言う統計が出ています。そして、高1クライシスは高校進学後の環境の変化に適応できず、不登校や退学に繋がる現象で高校1年次に集中しています。学力レベルの近い同級生に囲まれることで自分の得意分野がそれ程でもないと気づいて自信を喪失することなどが原因とされています。

ともに不登校やいじめ問題が増加する現象で発生しやすい時期としては、入学直後からGW明けの時期が特に注意が必要とされています。中1ギャップのギャップとは、中1になる段階で突然何かが起きて、いじめや不登校など問題行動が起きるイメージがありますが、学校制度の違いという外部要因が種々の要因の問題の主原因であるかのようなイメージを抱くと、問題の本質や所在を見誤り、間違った対応をしてしまいます。高1クライシスも同様に高校へ入学して間もない時期に特に生じやすい現象で、高校に進学し、通い慣れた中学校とは違う新しい環境になり、勉強面や生活面での変化に適応できないケースから不登校になったり、退学したりしてしまう現象が増えてきました。そして、中1ギャップと同じように学校制度の違いという外部要因が種々の要因の問題の主原因の本質ではありません。その本質は、中学校や小学校時代から継続していた要因が顕在化したと捉える方が正しいでしょう。特に今年の場合は、定員に満たない公立高校の底辺校はほとんどの受験生が合格した状況だったようです。そのような環境では、おとなしく自発的に発言することが苦手な生徒はクラスの環境に不安や恐怖心が強くなります。また自分と同じようなタイプの生徒と出会う確率が低くなるので、初めて出会う同級生との新しい関係性を作り上げていくことにストレスを感じ、不安になる生徒も増えることが予想できます。このような悩みを持つ生徒が増えてくる時期がGW明けにかけてこのような現象が露呈しやすくなると思います。

いままでの継続的な登校不安が進学をきっかけに新たな環境に適応せず強く出ているケースでは、情緒の混乱など2次障害的な精神疾患がともなってしまうことがもっと危惧されることです。高校生などは引きこもりなどに繋がることも予想されます。

 

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