バンブー教室:バンブーだより7月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-2(1)
2026年7月9日
2、WISC-Ⅴから読み取れる認知発達のつまずき(WISC-Ⅴでどんなことがわかるの?)
2022年にWISC‐Ⅴという検査が日本版で刊行されたことから、日本でも多くの機関で実施されるようになりました。知能は、学習能力や問題解決スキルから日常生活においても大きく影響する重要な役割を担っています。一番大きく変わったところは、なんといっても測ることができる指標の数がWISC‐Ⅳでは4つ領域(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度)だったところから5つの領域(言語理解、視空間、流動性推理、ワーキングメモリ、処理速度)に増えたことです。この5つの領域を中心に評価し、全検査IQを算出します。この検査結果から子どもの認知機能の強み、弱みを相対的に把握することが可能です。
WISC‐Ⅴの言語理解は、「言葉を理解し、言葉を使って考え、相手に伝える力」です。語彙の知識や言葉の意味の理解を検査で測っています。また、物事を分類したり、共通する特徴を考えたりする抽象的に物事を考える力も指数によって測ることができます。言葉から学ぶことが得意なタイプは、言語理解の指数が高いタイプで、教科書に書かれた項目ごとの課題を読みながら、整理してまとめた板書を書き写しながら説明を聞くことで理解が進み、順序立てて教科書を読み進める中でより深く解釈し、その項目に書かれている全体像が読み解くことができる継次的な学習を得意とすることが分かります。
このような人は頭の中で考えたことを順序だててわかりやすく相手に伝えられる能力を持っています。国語や社会などの教科や面接や人前での発表、作文などに関連する能力でもあります。
それと真逆のタイプが目で見たり、体験したりして学ぶ方が総合的な全体像が把握しやすくイメージが付きやすいタイプの人は、同時処理が得意なタイプです。視覚的、運動的な手がかりによって、総体的にイメージづけて物事を把握して考察できる能力を得意とし、記憶した事柄と関連しているいくつかの記憶を同時に思い出し、統合することで理解し、推理することで解法に結び付ける処理のことを同時処理と言います。
このようなタイプの人は、視覚的な認知性が優位で視空間のワーキングメモリが比較的得意な人たちや周りの状況を観察し、体を動かして実際に特定の作業を進めながら物事の全体像を理解していくような人が多い傾向にあります。また、映像的な記憶のほうがイメージしやすく、いくつかのイメージ的な記憶をたどり、映像からの事象を結び付け、頭で考えを操作し、まとめていく過程で課題全体を理解していく処理の方策を得意としているタイプなのです。思考性が問われるようなゲームが得意な人は、同時処理が得意なタイプです。これは、WISC-Ⅴの視空間や流動性推理に関連する能力です。





