バンブー教室:バンブーだより7月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-4
2025年7月7日
5,令和7年度バンブー教室夏期講習について
小学生 「基礎学力コース」「苦手特訓コース」・夏期講習中学生 「基礎学力コース」「弱点克服コース」
【小学生 「基礎学力コース」「苦手特訓コース」】
バンブー教室の夏期講習では小学生の総合コース・個別学習コースを設けています。総合コース希望のお子様は、少人数のグループ学習での勉強を進めることで学習環境に変化をつけ、集団行動や集団授業での適応力を身につけるきっかけづくりにご利用ください。皆で意見を出し合うグループディスカッションは、聴覚からの認知機能の弱さを補い、グループワークを通して意見が整理できるために、ワーキングメモリの負担が少なくなることが考えられます。
低学年で求められる読む力・書く力などの基礎学習からつまずきがあり、深刻な学力不振でお悩みになっているお子様には、ことばの意味を理解する力や語彙力、言葉で表現する力などを豊かにすることを目標にした基礎学力コース、読み書きのつまずきや算数障害などの傾向があるなどの理由で、教科や課題によってできることと、全く取り組めないことがあるお子様には、上記した認知発達の凸凹をポイントにおいた支援を実践するコースとして、国語・算数それぞれの苦手特訓コースを設けております。学力の向上には1学期につまずいた課題やそれにともなう基礎的な学力の定着を育む必要があります。新しい学期の最初の授業からついていくことができるようにしっかり備える努力は、なかなか一人ではできないものです。そのためにぜひ受講をご検討ください。
小学校に入学して1年生の1学期から授業に参加できないお子様や、学年が上がるにつれて「読む」「書く」ことの苦手さが徐々に露呈して漢字が書けない、答えを解答欄にうまく書き込めないなどのつまずきから、勉強自体に投げやりになっているお子様方がいます。このようなお子様の場合、未就学の時期から特殊音節と言われる「きゃ」「きゅ」「きょ」などが1音としてうまく認知することができず、ひらがなとして書いても「きや」や「き」など間違った記述をしてしまうお子様が多いです。ひらがなも「ま」「わ」などまるみがあるひらがなは、うまく筆記できず、かたちが模写できません。大抵のお子様は筆記するための枠からはみ出してしまいます。
算数についても数唱と数字を習得できると、自然と数の連続性である序数性や数量などの基数性がイメージづけて思考できるのですが、全体の量から、その数を予測するなどの概念の理解の弱さがあり、数をイメージすることが極めて苦手であることから計算や文章題に必要とされる「計算」や「推論する」などの数処理ができないお子様は、特別支援教育が必要とされる発達障害傾向のお子様のケースだと思われます。そのようなお子様の学習指導としては、上記の認知発達の特性を把握したうえで学習支援を考え、提示しなくてはなりません。
既存の学年に対応した問題集の問題を解いていても、お子様の負担になるだけで学習が向上する手助けにはまったくなりません。6月号の「継次処理、同時処理」でお話しさせていただいたように物事の分かり方(認知の仕方)には,2つのタイプがあります。それが「継次処理」タイプと、「同時処理」タイプのお子様です。「継次処理」とは,ひとつずつ物事を順番に考え、処理を行っていくことが得意なタイプです。「同時処理」とは、まず全体を把握してから,細部を認識していくことが得意なタイプです。
たとえば算数を例に挙げるなら、先ほどお話しした「この数は何番目?」など序数性の概念が得意なタイプは「継次処理」タイプであり、全体の量で数を予測する基数性の概念が得意なお子様は「同時処理」タイプなのです。また、漢字の学習の仕方で例えるなら、書き順で覚えやすいタイプや、書き順で覚える際に視覚的な手がかりや言語的な手がかりがあればさらに覚えやすくなるタイプは「継次処理」タイプであり、漢字の形状や「つくり」「へん」「部首」など漢字の全体像をイメージしながら、覚えやすく分解して構成する覚え方を得意とするタイプは「同時処理」タイプのお子様です。
このような、一人ひとりの認知発達の偏りやつまずき、特性を配慮した教え方や課題の提示の仕方を導入した学習が特別支援教育であり、この夏の夏期講習において、学校の勉強をあきらめて投げやりになっているお子様ほど、ぜひ一度試していただきたい、バンブー教室の勉強の仕方です。