バンブー教室:バンブーだより8月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-5

2026年8月28日

5,夏期講習での学習のつまずきに対するバンブー教室の取り組み

バンブー教室の対象とする生徒の皆さんは、漢字が覚えられない、英単語が覚えられない、計算が苦手、繰り上がり繰下がりの計算ができない、図形やグラフの問題がさっぱりわからない、数学の文章題が解けない、黒板の字を書き写すことが苦手である、授業での教科の先生の説明が頭に残らず理解できない、授業中に先生に指されても頭に浮かんだ答えが言葉として伝えられない、長い文章を読むことや理解することができないなど、学校の授業についていくことが出来ずに学習的な無気力になり、成績が伸びず、学習面でのつまずきがある子どもたちがほとんどだと思います。ひとり一人のつまずきは、学習面においても教科や分野ごとにできない課題がそれぞれ違います。計算を得意としている人も図形やグラフの計算は苦手であったりします。

その一つとして、文字や記号を認知する言語的理解の優位性や空間的認知の優位性などの偏りが起因していると考えられています。国語の場合でも文章を読み取り理解する読解力は高いのに、漢字を覚えることが苦手であったり、語彙を的確に使いこなすことが出来なかったり、考えを文章にしてまとめることが出来なかったりする人は少なくありません。国語の読解は、視覚的な認知力だけではなく、自閉症スペクトラム傾向の人たちに多く見られる『心の理論』と言われる相手の立場や気持ちになって他者を理解しようとする力が弱いことで、筆者の考察や主人公の気持ちの移り変わりがわかりづらい特性があります。ましてや、細かい文字を認識したり、記憶したりすることに苦手さがある人だと、文字をとばして読んでしまったり、段落をとばしてしまったりするなどの困難さが生じて、文脈がつかめないことがよくあります。固有感覚のバランスが悪い人は、字を書くことにも困難さを生じる場合があります。算数の分野では、空間的な認知が弱いことで、立体の平面図を立体として想像することがイメージできないため、立体図形の体積を計算することが苦手なお子様や、数の大小、重い軽い、長い短いなどの比較が感覚的に苦手なお子様は、概数の計算のみならず、少数や分数の計算にもつながってきます。

また、置き換えて考えることが苦手なため、グラフや表の読み取りなどの文章題も苦手なお子様が多いのです。少数や分数、割合など全体を一つのまとまりとして考え、数が示す位置や範囲を考えることが苦手なお子様は、水溶液の濃度の計算が理解できません。一方、国語の分野での文章読解では、文章を読んで、正しく時制ごとに文章構成を理解する練習が必要になります。発達障害のある子どもたちは、筆者の考えを言葉の意味と文脈を重ね合わせて、比較しながら読み解いていくことを苦手としています。もともと回りくどい言い方やたとえ、示唆するような言い回しは理解することが難しい子どもたちです。そのため、イメージを結び付けるパイプの役割を果たす絵カードを使いながら理解を補い、そのうえでワークシートを使いながら文章に書かれている事柄や主人公の気持ちの移り変わり、物語の展開を整理していくことが重要なのです。

授業を実施するうえで特に大切なことは、お子様の特性を把握して、感覚的なつまずきや認知的なつまずき、処理的なつまずきがどのように結びついて、学習する上での困難さに影響を与えているかを見極めることです。そのことにもとづいた指導計画を考察していくことが必要です。このような、アセスメントと呼ばれている支援を行う上での工程が、苦手な課題を克服するための学習の重要な準備になるのです。子どもたちの認知の偏りは、各々で違いますが、文字や記号を理解し、暗記する言語的視覚認知力が弱い子どもたちには、文章を読み上げてあげる支援が必要となるでしょう。そして、絵カードを見ながら具体的な映像でイメージをつくらせながら、ゆっくり文章を読ませていきます。

文字の大きさや読む文章の段落を明確になるように枠で囲むなどの細かい配慮も必要となります。内容が分からなくなったときは、口頭での説明を加えながら、子どもが理解しやすいようにリードしていきます。このような少しの配慮(ユニバーサルデザイン)を導入することで、目を輝かせながら学習に取り組める生徒が『プレ小学部チャレンジクラス(ワンデイジュニア)』と『プレ中学部トライアルクラス(ワンデイミドルスクールクラス)』でお預かりしたお子様の状況なのです。つまずきに寄り添いながら「できる」ことを認めてあげる支援が、「不安」や「無気力」から抜け出すための最初の一歩になるはずです。

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