バンブー教室:バンブーだより9月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-4

2026年9月26日

4、学習のつまずきの原因

様々な障害や認知特性がある生徒、外国人生徒、不登校を経験している生徒の学習におけるつまずきは、読む、書く、聞くなど情報を処理する認知の偏りに起因しています。しかし、そうは言っても視覚的な機能や聴覚的な機能が弱いことではありません。一般の人には気付くことができない、人には見えないつまずきが起因しているのです。読むことに苦手さがある、書くことの苦手さがある人は、宿題などは到底できないでしょう。「読む・書く」に苦手さがある人は、問題文や文章などを読んで、設問に応じた答えを解答欄に筆記することは困難を極める行為であり、課題とされる項目が「わかる、わからない」「理解できる、できない」以前の問題です。中学生が学力考査の前に提出を義務づけられている教科書ワークは、たとえ答えを写すだけだとしても解答を書き写すだけで勉強は手につかない人が多いと思います。このような人の場合、ワーキングメモリに原因があることが考えられます。ワーキングメモリとは、情報を一時的に記憶・処理する能力であり、そのための必要な頭の中のメモ帳の役割をしている機能です。

たとえば授業で、先生が黒板を使って説明を行う際もその文字を自分のノートに書き写すには、一度頭の中のメモ帳に板書で書かれている文字や記号を記録してからノートに書き写します。その際に使われる頭の中のメモ帳がワーキングメモリなのです。足し算や引き算など計算の際には、数字を一度頭の中のメモ帳に記憶させ、計算のルール・手順にもとづいて解法し、処理されたその数字を答えとして解答欄に記入するのです。文章読解も前に書いてある事柄や登場人物の行動、発言した言葉の記憶がないと先にすすんだ時に書かれている内容を理解することができなくなります。その際も前に書かれている文章の事柄を一度頭の中のメモ帳に残し、登場人物の行動や発言を時間軸に沿って処理するワーキングメモリが不可欠です。このことからもわかるとおり、一人ひとりの感覚的な偏りや情報を処理する認知力の凸凹を把握できれば、どのような覚え方なら記憶し、処理しやすいのか、どのように課題を提示したら課題に取り組みやすくなるのか、どのように問題や課題のプリントを工夫したら解答欄に答えが書きやすくなるのかなどを考えて学習を行うことができれば、課題や問題に取り組めるようになることは不可能なことではありません。

 

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