バンブー教室:バンブーだより9月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-5(1)

2026年9月27日

5、バンブー教室の学習支援とは

このような発達障害がある子どもたちのひとり一人の学習における困難さに応じた教科学習に対して、バンブー教室の夏期講習では、小学部では苦手国語特訓コース(読解クラス・漢字語彙クラス)、苦手算数特訓コース(図形特訓クラス、速さ・割合特訓クラス、少数特訓クラス、分数特訓クラス、わり算・概数特訓クラス)を設けて、お子様ひとり一人の苦手な教科において、苦手な分野に焦点を絞った弱点克服講座を実施しました。算数の分野では、空間的な認知が弱いことで立体の平面図を立体として想像することがイメージできないために立体図形の体積を計算することが苦手なお子様や数の大小、重い軽い、長い短いなどの比較が感覚的に苦手なお子様は、概数の計算のみならず、少数や分数の計算にもつながってきます。また、置き換えて考えることが苦手なため、グラフや表の読み取り、文章題も苦手なお子様が多いのです。少数や分数、割合など、全体を1(一つのまとまり)として考え、数が示す位置や範囲を考えることが苦手なお子様は、水溶液の濃度の計算が理解できません。

このような講座を実施する上で特に大切なことは、お子様の特性を把握して、感覚的なつまずきや認知的なつまずき、処理的なつまずきがどのように結びついて学習に影響を与えているのかを見極めることです。そのことにもとづいた指導計画を考察していくことが必要です。このようなアセスメントと呼ばれている支援を行う上での工程が苦手な課題を克服するための学習の重要な準備になるのです。例えば、算数が苦手なお子様は、プリントに印字された数字を認識することが苦手で、数を数える学習に苦労します。数字などの視覚からの情報を頭の中に保持し、数を数えて、量や大きさとしてイメージする感覚が必要とされます。「かず」は、順番どおりに数える序数性の理解が重要で認識した数字を「かず」の順番として考えられる感覚です。そして、その数が系列の中の順番を表していることを理解する感覚的な概念です。この理解が弱い人は、継時的な能力が弱く、順番にならんでいる数詞や数字の理解が弱いのです。正確な数を把握する学習の習得に困難さが生じてきます。

また「かず」を個数全体として理解する基数性の感覚も求められます。基数性は、数が量を表すことが理解できることで、「大体のこのぐらい」と言った感覚的な概念です。基数性が弱い人は同時処理能力が弱く、まとまった「かず」を長さや大きさなどの量としての違いに注目することができず「ある数より3倍長い」と言うことの長さが感覚的にわからないのです。このような感覚は、ワーキングメモリと密接な関係があります。視覚からの短期の記憶をワーキングメモリ(視空間的短期記憶)と言います。計算や文章題はこの記憶を長期の記憶に頭の中で移し、数の繰り上がりや繰り下がりを計算していく処理が必要となります。算数が苦手な人は、このワーキングメモリが弱いため計算に苦慮します。「かず」を数えることに苦労して自然に数が数えられないので、数の順番や大きさを認識するためには、数直線などの視覚的な手がかりが必須になります。これが自然にできないとワーキングメモリに負担がかかり、「1」と「いち」、「2」と「に」が結び付かないので文章題が解けないのです。

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