高等部:高等部通信1月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-2
2026年1月6日
2、2学期終業式学園長挨拶
『民主主義ということは主権が国民にあると言うことです。主権というのは国の在り方を決め、それを実行できる力のことで、日本では国会で国の政治の進め方や法律を決めたりするための代表者を国民が選挙で選びます。皆さんが選出した国会議員の投票によって総理大臣が選出されます。アメリカと違って国民投票で選ばれるわけではありません。国民から選出された国会議員を選ぶための民法が改正され、2022年4月1日から、成人年齢が20歳から18歳に変わりました。だからこそ、国会議員を選出する国民の選挙権が18歳になったことでここにいる皆さんの責任が問われてくるのです。現在の高市内閣の支持率は18歳から29歳の支持率が92%で、最近の世論調査で75.9%の高い支持率を支えているのは皆さん方若年層だと分かりました。
それでは成人に達すると、未成年のときと何が変わるのでしょうか。成人になるとできることとして民法が定めていることとしては「一人で契約をすることができる年齢」という意味と「父母の親権に服さなくなる年齢」という意味があります。成人に達すると、親の同意を得なくても自分の意思で様々な契約ができるようになるということです。
例えば、携帯電話を契約する、一人暮らしの部屋を借りる、クレジットカードを作る、高額な商品を購入したときにローンを組むといったとき、未成年の場合は親の同意が必要です。しかし、成人に達すると、親の同意がなくてもこうした契約が自分一人でできるようになります。また、親権に服さなくなるため、自分の住む場所、進学や就職などの進路も自分の意思で決定できるようになります。さらに、10年有効のパスポートを取得したり、公認会計士や司法書士、行政書士などの資格を取得したりすることもできるようになります。
このことで何が皆さんに問われてくるかというと、皆さんが18歳の成人になってからの決断には責任が伴ってくるということです。だからこそ、親の同意がなくても進路を含め自分の意志でその決定ができるのです。
今まで親に何でも大切なことを決めてもらっていた人は自分で意思を決定することができなくなります。よく思春期はアイデンティティーを確立するのに重要な期間であると言われています。アイデンティティーの確立とは自分が自分であること、そしてその自分が他者や社会から認められているという感覚の確立のことです。
アイデンティティーを確立することで自己の特性や他社との違いを認識し、それを受け容れることができるのです。そのことで自分らしさを持ちつつ、周囲にも認められることで、過去の失敗や挫折を含め自分を許し受け容れ、社会の中に自分を位置づけることができるようになります。この時期は自分の価値観を持ち、将来どのような方向に向かうべきか思い悩む時期でもあるのです。
このような時期を親の価値観に縛られ、親に依存して自分で将来の決定ができない人は、発達の歪みが生じ、いつまで経っても自立できない大人になってしまうのです。乳幼児期に特定の養育者(母親・父親など)との愛着形成がうまくいかず問題を抱えている愛着障害の人の特色は、自己肯定感が低く自己決定できないことが挙げられます。また自分が決定した進路も現実的ではない進路を選んでしまう傾向があります。
自然学園の生徒の皆さんの中にも、いつも自分に自信がなく不安が強いため、経験を積むことを回避して、現実的な自分の課題から目を背け、憧れや興味に心が奪われてしまう傾向がある人がいます。思い込みだけで選択した進路は長く続きません。
先日、高等部2年生の皆さん方は保護者の皆様と一緒に進路説明会に参加してもらいました。高等部2年生の皆さんには、私が進路説明会の冒頭でこれから進路を決定していく際の注意点として現実的な進路選択をお願いしました。そのために大切なことは、進路を選択するための情報をなるべく多く集め、広い視野で自分の進路を考えて欲しい。そのためには自分で経験して感じた情報が信用できる情報になるでしょう。進路説明会で聞いた情報やアドバイスを自分なりに整理して実行に移し、自分の考えで進路を決定してください。
高等部3年生は1月の始めに卒業単位認定試験を控えています。また高等部1、2年生も1月の終わりに後期学力考査を控えているので、体調に気を付けて冬休みを過ごしましょう。』(一部抜粋 要約)





