高等部:高等部通信3月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-4
2026年3月13日
4、愛着と思春期の関係
思春期とは「自分ってなんだろう」「将来どうやって生きていこう」「自分らしさって何だろう」と悩む時期です。共同体の中で自分の居場所を見つけることで、自分の選んだ価値を信じることができ、それに対して貢献しようとする忠誠心の育ちを早め、アイデンティティの確立が獲得できると言われています。発達のつまずきがあり、かつ、愛着関係がうまくいかないまま成長した子どもたちの思春期、青年期の特色としては以下のことが挙げられます。
①学校やクラスに自分の居場所を感じられない
②まわりの子と比べてできないことが多く自分に自信がない
③承認欲求から間違った自己主張の仕方が身についてしまい、まわりから問題の多い生徒だとレッテルを張られている。
④人間関係のトラブルが多い
⑤先生や大人に対して反抗的な言動をとってしまうことがある
⑥自分の価値基準に縛られて相手の考え方を受け入れられない
⑦自分の気持ちを的確に相手に伝えられない
⑧クラスでは話すことすらもできない
⑨自分の間違えを認められず、謝罪することができず他者に対して批判的である
⑩自分の偏った興味や趣味を他者と共有して楽しむことができない
⑪プライドが高く、人に知らないことを聞いたり、教えを乞うたりすることができない
⑫絶えず自分より下のレベルの子と比較して自分の劣等感から逃避しようとする
上記のような特色は、自分を受け入れられず、アイデンティティの混乱が生じ、自我の確立が遅れるため社会に対する不安も強く、自立が遅れることに繋がります。発達の遅れが2次的障害に結び付く理由としても考えられています。発達の歪みが不登校や引きこもり、ニートなど社会参加を拒絶する行動になって表れることもあるとされています。
結論としては、学校や職場など共同体の中で自分の居場所を見つけることが、社会自立するための力になります。そのため、できるだけ多くの社会的な経験や体験をさせていくことが重要になります。家庭でも学校でも自分でできることは自分の力で実践させ、何事にも自分自身で責任を持ち、自分のことは自分の意志で決定させることが社会に出るために必要なことであると考えます。そのためには、保護者は彼らの決定を見守り支えていくことに徹することが、発達の歪みからくる自立の遅れを修正する力になります。





