高等部:高等部通信4月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-4

2026年5月3日

4、発達障害があると言われる子どもたちにみられる症状

「ことばが出ない」「目線が合わない」等のつまずきから露呈し始めて、年齢が上がるごとにコミュニケーションやルールを守ることなど人間関係に関連する社会性の問題がクローズアップされていき、集団での生活で生きづらさを感じることが多くなり、その行動が問題行動といわれることが多くなって行きます。

まわりとの関わりが少なければ問題行動と言われるトラブルは起こりにくい子どもたちなのです。お子様自身の行動に大きな問題があるわけではなく、お子様が置かれた環境に適応できないことで、その行動がまわりから見るとお子様の言動が問題であると感じてしまう人がいるだけなのです。逆に言うとそのような環境にいなければ問題行動は起こらないのです。

発達障害のあるお子様は、幼い頃から落ち着きのなさや衝動性による暴力行為や暴言など幼稚園や保育園に入園し集団生活が始まると、まわりの子どもたちとのトラブルが多くなり、そのことが問題行動として指摘されるようになります。順番待ちができないなどのルールが守れないなどの特性は「社会性」の問題として彼らがずっと自分自身の特性として抱えながら、大人になるうえで、どこかでその特性と折り合いをつけて社会参加を実現しなければいけない、生涯の彼らの克服しなければいけない課題になります。

どの生徒の皆さんもその特性を自覚して注意することで社会適応は可能になると実感しています。生活する場面で時折見られる衝動的な問題行動をそのつど怒り、強制的に問題解決を図ろうとしても問題行動がなくなるどころか、逆に怒られることからくる自己肯定感の低さや誤学習は、発達の歪みになってより社会性の問題やコミュニケーションの問題を深刻化させていくでしょう。その特性からくる問題行動がこじれて発達の歪みを生じることを少なくすることが重要です。

先生によっては目に映る状況に反応して厳しく怒る人もいます。また日頃のいくつかの目にする子どもたちの状況だけでこの子はこういう子だと判断してラベリングして差別的な指導をする先生も少なくありません。大人の発達障害傾向の人は先生にもいて、自分の判断基準で「この子はこうだ」と決めつけ、よく状況を掌握しないで口うるさくあらゆる場面で気になった生徒を注意する先生もいます。このような間違った対応をされながら成長したお子様は必ず発達の歪みが生じてきます。人格障害などは発達の歪みなどは遺伝子的な要因と同様に、環境的な要因があるとされていて学校生活や家庭での環境の問題も指摘されています。

発達のゆがみは自己肯定感を低下させ自尊感情の芽生えが遅れてしまいます。お子様の心の成長はご家庭と学校が大きく関与しています。お子様がご家庭で安心感、安全感が感じられない状況が愛着障害につながり、社会性や自分で規範を作って衝動を抑制する心の成長が歪んでしまうことで、問題行動等、社会不適応を起こす引き金になるでしょう。また大人への反抗につながることも避けられないでしょう。

また小学校、中学校で、発達障害の特性からできないことが目立つようになり、できないことに対して評価をされることが続けば自己肯定感が低くなり、無気力さが強くなりクラスメートの関係も遠ざけるようになるでしょう。彼等にとって学校に居場所がない状況になります。そんな環境では学習やソーシャルスキルは育むことがないでしょう。思春期での発達のゆがみは不登校や反抗挑戦性障害など2次的なつまずきに結び付き、他者との摩擦が強くなるでしょう。

子どもたちができないと判断されることの多くは、発達の凸凹に関係していて、他の人には見えないつまずきになっているのです。そのつまずきが理解できればその困難さに手を差し伸べることは容易になります。そのお子様にあった認知の特性をうまく利用した導き方が一人ひとり見つかるはずなのです。自然学園高等部では認知のつまずきが起因した一人ひとりの読む・書く・聞く・話す・計算推論の苦手さを受け止めてあげながら、「できた」「解けた」「書けた」「覚えられた」の学習における達成感を感じることができる授業を展開しています。

そしてまた、居場所がなく苦手だった学校やクラスが安心して過ごせる自分を必要としてくれる信頼できる仲間がいる場所であり、安心し充実した時間をすごせるかけがえのない空間にさせてあげたいと思っています。

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