高等部:高等部通信6月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-4(1)

2026年6月24日

4、新年度のカリキュラム

令和9年度の募集要項では、9年度の新しい時間割として、国語・数学・英語・理科・社会を中心とした高等課程の主要教科と体育以外の教科としてトライアルゼミ講座としてeスポーツとゲームクリエイト、創作美術などの授業を用意しました。4月から導入した1年生には大変好評です。

「eスポーツ」の講座は目と手の協応や瞬時の動作が苦手な子どもたちや体力がない、眼球運動の問題からボール軌道がうまく目で追えない子どもたちでも、電子機器を利用するeスポーツならモニター画面を確認しながらの一定の操作ひとつで、情報の処理につまずきがある子どもたちでも認知発達の凸凹の特性がカバーされて、スポーツ競技にのめり込むことが可能です。人の関わりの大きなきっかけになり、ゲームのプレイをしながらチームワークやコミュニケーションスキル、問題解決能力などの「ソーシャルスキル」が自然に身に付く結果になり、楽しみながらSST(ソーシャルスキルトレーニング)を実践している効果があります。継次処理力や同時処理力を同時に向上させることができ抽象的思考力に繋がる視覚的な認知力の凸凹を減らすことが期待されています。

「ゲームクリエイト」の講座は無料で利用できるアプリで、実際にプログラミングをしてゲームなどを作ることができます。ゲームを作る面白さを知ることでプログラミング学習の意欲が加速します。この体験は彼らの中にある柔軟な思考力を育てることに繋がってくるでしょう。プログラミング学習アプリや教材は、実際に想像したものを形にして動かすことができます。「ゲームを作りたい」「実際に動かしてみたい」という目的がある生徒には、興味深く夢中になって取り組みながらプログラミングを学ぶことができるでしょう。

そして「創作美術」の講座は油絵・水彩画、イラスト・マンガなど描きことや何か物を作っていると無中になれる生徒のための講座です。自由な発想で個性を重んじた作品を手伝っていきます。木材、発泡スチロール、段ボール、割りばし、ペットボトルなどあらゆる素材で創作活動ができる講座です。

「創作」では例えば人気のあるポケモンのキャラクターのプラモデルを作成する授業があります。このプラモデルは不器用な人でも組み立てられる簡単な構造のプラモデルで、かつ図面を見ながら取り組むので「視空間」の能力が苦手な人でも組み立てることができるでしょう。作りながらイメージできたキャラクターデザインを思い浮かべながらその特徴をデフォルメしたりして、自分が思い描いた理想のポケモンやポケモン真似たオリジナルキャラクターを紙粘土で作成してもらいます。これは初めて直面する問題や新しい状況に対して、目前の情報からルールやパターンを見出して、筋道を立てて解決する能力を養うことを目標にしました。マンガ、アニメーションに関連するテーマではそれぞれの生徒が前もって用意して頂いたお気に入りのキャラクターをモチーフにトレースし、色彩を描いてもらい、次にキャラクターの作り方、表情のつけ方や描き方のポイントを丁寧にサポートしながら作品を仕上げていきます。自分のトレースした絵に変化を持たせてオリジナルのキャラクターを生み出すまでを課題としました。学習で,習得する知識は、教えられて覚えるだけものではありません。自分で興味があり、心が惹かれることに没入することにより、感覚が研ぎ澄まされ、頭の中にあるイメージが広がりを持って生きた知識や知恵を学びとることが出来るのです。視覚的な刺激が響きやすい人や音楽などの聴覚的な刺激を受けやすい人とご参加した生徒一人ひとりの個性によって違います。以上のことは流動性推理の能力に繋がり、社会参加に必須のスキルになります。

このように生徒の興味や趣味につながる対象を授業の課題として取り組めることで、楽しみながら、彼らの適性であるICTのスキルや芸術的な能力を向上させ、将来的な業務に役立つ創造性に繋がり、働くための可能性を広げていく講座として考えています。これらの取り組みやSST(ソーシャルスキルトレーニング)にも関係する社会性やコミュニケーションスキルのみならず自己決定能力や問題解決能力の向上にも役立つ講座です。そのこは、企業が要求している協調し、協働で業務に取り組むグループワークのスキルにも関係してくる取り組みになるでしょう。

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