高等部:高等部通信8月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-6

2026年8月2日

6、「働くこととは何か」「働くために必要なこと」・・高等部でのキャリア教育の実践

就職について考えたときに、特に1年生は「働くこと」の考えが現実的ではなく、実際に働くことで給料を得て自活する意識が薄いばかりではなく、仕事や業務においてもゲームが好きだからゲームや画像のクリエイターになりたい。漫画が好きだから漫画家になりたい。YouTubeを見ることが大好きだからユーチューバーになりたいと話している人たちがいます。実際に漫画家として漫画雑誌に連載のチャンスを掴み活躍している卒業生や画家として活躍している自然学園の卒業生もいます。卒業生では動画作成の専門学校に特待生で合格がした生徒がいます。自主制作した動画作品が認められての結果です。

これらの皆さんはただ好きなだけでなく自分の夢を実現するためにどうしたらいいかを自分で調べ、そのための努力を自分で続けてきた人たちです。同人誌を作り漫画を描き続けその販売を続けていた人や、美術大学への受験勉強に励んでいた人、自主制作の動画作成に試行錯誤を繰り返しながら励み続けていた人たちです。そしてその努力が認められた人たちです。何もやらないでただ好きだからその職業に就けるわけではないのです。働くことの第一歩は自己理解からはじまります。

自然学園では、「自分には何が向いていて、何ができるのか。」「働くことの意義はなにか。」「働くとは具体的にはどういうことなのか」について企業見学会や就労体験を学習カリキュラムに組み入れながら、具体的に考えさせ、自分なりの答えが導き出せるような1年次から3学年を通した継続的なキャリア教育の推進をめざしています。キャリア講座として技能連携校として専門教科として「情報」を選択しています。「作業訓練」の授業は企業実習で経験する軽作業と事務作業の実践的な力を養う講座になります。前述したデュアルシステムの一環としての授業になります。「ビジネスマナー」は職場で求められる倫理観や他者との協調性やグループワークにルールを学ぶ講座になります。やはりデュアルシステムとして職場でできなかった課題を学び直す講座でもあります。社会に参加するうえで、敬語や正しい言葉づかいは必ず必要になることです。そして、特例子会社であっても業務依頼や指示に対する正確な返答や、ある程度のコミュニケーションスキルは必要不可欠な、勤務するうえでの条件として提示されてくるでしょう。それが身についていなければ就労することは、夢のまた夢です。

以上のことを実践できるスキルを学ぶ基礎講座が「生活講座」です。生活講座には「SST」、「ライフスキル」「コミュニケーション・アサーションスキル」の授業を用意しています。

就労の際にイレギュラーな問題事項やアクシデントが生じた場合に、あわてずに、的確な伝達ルートに従って情報を責任ある立場の職員に正確かつ迅速に報告することができ、柔軟な発想力で問題から生じる被害を最小限度に収拾できる判断力や、未然に防ぐことができる対応力を養うSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)を導入しました。まさしく働くうえで必要になる実践力、ビジネススキルのマスターにつながる授業です。コミュケーション・アサーショントレーニングもグループワークには不可欠な基礎スキルになります。企業に要求されるスキルが体験を通して理解でき、行動として実践することができ、企業や社会が受け入れてくれる人材の育成が「ライフスキル」の授業です。

企業実習や見学会を予定している生徒には、就労前に指示の受け方や日常のあいさつ、報告・連絡・相談いわゆる『ほうれんそう』の重要性などを徹底的に教えて送り出すつもりです。本当の理解や、職場でそのことが実践できるまでには、現場での体験を通して体で覚えていくほかないのだと思います。そのために必要なグループワークやロールプレイなど、職場での体験で見つかった自己のつまずきから生じている課題を授業として取り入れ、職業体験実習に備えた職業準備を授業プログラムで実践しながら職場に適応できる力をつけていくのです。

お問い合わせはこちら