高等部:高等部通信8月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-8

2026年8月4日

8、おわりに

文部科学省で発表しているガイドラインで、不登校からの段階ごとの回復モデルを紹介しています。一般的に多くの見解として共通しているのは、子どもの状態や気持ちに合わせて初期、本格期、安定期、始動期の「4つの回復の段階」が存在するというものです。
始動期では自発的に外出し、フリースクールや別室登校などの社会との接点を模索し始めます。通信制高校に進学した人は、中学3年生を前にこの時期に様々な迷い、悩みを抱えながら始動期からもう一段乗り越え、高校生になった人たちで、始動期後は5段階目の登校再開、社会復帰の時期と言われています。

始動期の後半には「やっと学校に行けた!」「不登校が治ったんだ」と嬉しくなる時期ですが、毎日学校に行けるわけではありません。
「月曜~金曜までフルで学校に行けるほどのエネルギーは溜まっていない」と考えることが大切です。この時期を不安定活動期として「リハビリ期間」として考える時期でもあり、この期間は、中学校を卒業して高校生になってもしばらく継続します。行ったり行かなかったりを繰り返す時期です。

この時期は、学校としては個人の決断を尊重しながらも決して負担をかけず、本人が掲げ目標を見守り、無理をしない様に本人のペースを守りながら、スモールステップで進ませることをコントロールする責任があると思っています。

今年の4月に自然学園の高等部に入学した生徒には、この時期の状況に該当する生徒は、多くいます。生徒の状況を配慮しながら無理なく、社会復帰できるプラニングを考えていきます。自然学園では3段階のプロセスを踏まえ、徐々に登校に慣れ、学習への取り組みを学び、クラスに馴染めるアプローチを実践しています。1段階としては、無理なく登校できる登校日数や時間数をプラニングし実践する。プラン通りに進められない場合、コースの変更し、自分のペースの学習パターンを定着させる。順調に実行できている場合、第2段階の登校の継続を目標に、通常コースの時間割でトライ&エラーを繰り返しクラスに居場所をつくる。そして一般就労や大学、専門学校進学を視野に入れた通常登校にシフトし、負担が大きい課題は配慮を求めながら「自立」の目標を完遂させることを3段階目の取り組みとしています。

このようなことで言うと不登校の回復段階としては、「始動期」から「リハビリ期」に差し掛かってもがき、足掻いている1年生の在籍生徒は少なくありませんでした。自然学園が掲げるスモールステップでの第2段階の「登校の継続」に関してはほとんどの生徒が自分のペースで1学期を終えることができました。中学校時代に不登校傾向にあった多くの1年生は「リハビリ期」から「社会復帰期(登校復帰期)」に着実にしっかりした足取りで歩みを進めている生徒が多くみられました。そんな生徒は自分からサマーキャンプの参加を決意して保護者に申し出たようです。おそらく初めての参加になった宿泊の学校行事だった生徒も何人かいたはずです。行事に強いトラウマがある生徒も少なくないはずです。その中の参加はとても勇気のいる決断であったと思います。勇気ある者だけに勝者になるチャンスを掴み取ることができること事は始業式で話しをさせてもらいました。

 

 

自然学園学園長 小林浩

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