高等部:高等部通信9月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-5(1)

2026年9月7日

5、自然学園高等部の授業におけるユニバーサルデザイン

自然学園高等部の学習は、それぞれの学習でのつまずきに配慮しながら現在の学習到達度に沿った学習課題を授業で進めていくことが基本になります。自然学園に在籍している生徒の皆さんは、認知機能の強みや弱みの凸凹があることによって授業に参加することが難しく学力の低下につながっています。WISC-VやWAIS-Ⅲの知能検査によって把握したつまずきのポイントや学びの特徴を押さえた有効な教え方の提示が可能になります。そのことで「つまずきのポイント」と「学び方の特徴」がわかります。

ワーキングメモリは作業や動作に必要な情報を一時的に記憶・処理する能力です。その能力は目で見たことを覚えたり、目にしたものを理解したり、目で見た情報をもとのに適切な答えを推理するなどの視空間のワーキングメモリと、聞いたことを覚えたり、または文を読んだ音を聞くことと同じように言語として理解したり、聞いたり読んだりする情報をもとに整理し、まとめる能力や適切な答えを推理したりする言語的ワーキングメモリがあります。具体的には板書を書き写す力などの能力は視空間的短期記憶と言われる目で見たことを一時的に保持できる覚える能力であり、視空間性ワーキングメモリと言う見た情報を処理する能力は図形の平面図(展開図)を立体として考え、立体の完成形を想像できる能力であり、ダンスやラジオ体操を模倣して覚えることにも必要な能力です。また、言語的短期記憶とは聞いたことを覚え理解する能力で、人の話を聞くことや口頭からの指示を理解する能力などです。言語性ワーキングメモリと言われる音声情報を処理しながら保持する能力で作文、文章読解、算数の文章題はもとより話し合いなどに必要な能力なのです。

自然学園高等部の生徒の皆さんは、小学校や中学校の授業に参加できずに板書が書けないことでノートが提出できなかったり、先生の口頭での説明が理解できなかったり、演習問題の解答を求められても答えることができないことは上記のつまずきに起因しているケースがほとんどです。授業に参加することができれば授業がわかってきます。それは学習意欲に直結し学力に結びつきます。このようなお子様方が授業に参加するためにそれぞれの認知の発達の凸凹にあわせたきめ細やかな配慮が必要になります。自然学園高等部ではそれぞれの困難さをできるだけ配慮したユニバーサルデザインを支援の中心においています。学校におけるユニバーサルデザインとはどんな障害やつまずきがあってもクラスの授業に参加して授業が理解できるための教室環境の改善や視覚的な支援を指しています。入学した新入生の生徒の皆さんには、皆さんが理解できる授業を心がけていきます。自然学園で実践している、これらから実践することが可能な支援は以下の通りです。

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