「学習支援において必要なこと」
2014年9月25日
教育現場では、
自閉症傾向の子どもたちの療育や、
問題行動を改善させるための指導として、
応用行動分析や
認知発達療法(太田ステージ)や
TEACCHプログラムなどを応用して
実践していますが、
自然学園でも、
学校生活におけるあらゆる場面や、
学習指導における
さまざまなケースで
このような取り組みを用いて、
スキルの向上を図っています。
勉強に取り組もうとしないお子さんに、
頭ごなしに怒鳴っても
勉強をするようにはなりません。
ましてや、いやいや机にかじりつかせても
何の効果も上がりません。
「このことならずっとおとなしくやっている」
というものがあれば、
まずは、そのことを机にうえでやらせる習慣を
つけていくことから始めてください。
そして、徐々に勉強の課題を
机でやらせるように移行していきます。
自分のやりたいことがしたければ
目の前の課題を済ましてから
取り組むことを義務づけます。
最初の課題は分量を少なくして、
彼がすでにできる課題、
または得意な課題に取り組ませます。
できたらたくさんほめてあげることが大切です。
そして量を増やすとともに、
はじめて取り組む課題や苦手な課題を
得意な課題の間に挟むようにした方が効果的です。
このようにして
机に向かう習慣をつけるとともに
「できた」を多く経験させて
「わかる」の自信をつけさせることが
勉強に向かわせるコツです。
認知行動療法や応用行動分析の応用で、
行動の改善を図り、
勉強に向かう環境を整えてあげたうえで、
個々の認知のつまずきに対する
勉強環境を補う支援や、
つまずきが改善する
認知的なトレーニングを導入し、
目標を持たせた
スローステップでの学習支援は、
特別支援が必要な子どもたちにとって、
今できる有効な指導方法の一つだと思っています。
自然学園バンブー教室の
子どもたちへのアプローチには、
上記の理論に基づいた
科学的な臨床データの経験に裏打ちされた
確かなノウハウが存在するのです。
そこに、講師一人ひとりの生徒に対する
熱い思いが重なったとき、
子どもたちの気持ちが
初めて動かせるものだと私は信じています。
『バンブーだより9月号
学園長コラム ~可能性の扉~』より抜粋