「算数が苦手な子の正体」
2025年3月26日
「文章問題がまったくできないよ! 計算はできるのに・・」こんなお悩みをバンブー教室に入学前の生徒の皆さんからよく聞くことがあります。
文章の意味を理解できない人は耳からの言語的情報が入りにくい子がいます。
数的な推論ができない人は何が求められているのか文章から読み解けず設問が求めている立式ができるまでたどり着けません。
数的な理論とは、視覚的な非現実的情報を把握(認知)して、それらの特性や関連性などから推理し問題解決を図る(処理する)力を指す言葉です。そのためには基数性といわれる数をまとまり(量)で考える力や序数性といわれる数を順番で考え、認知する能力が必要とされます。これを数の概念と言います。
また小学校の5以上の数の計算で、すでにつまずいてしまう子どもたちには数処理が苦手でサクランボ問題からつまずいてしまう人も多いのです。数処理とは1,2,3・・と口で数える耳から得る音の情報(数詞)と数字として視覚的に認知し、数字をいくつの数量として判断しているのかを思考し、具体物(実際に操作できる数量)と結び付けて考える数をイメージする力です。
それができないと数を分解し、数をまとめて一定の量として考えることができないので5以上の足し算で最初につまずいてしまいます。数処理の能力は確立や図形の長さ、角度、面積、体積などを問われる問題で数的推理にも影響します。表やグラフの問題の資料解釈や図形などの空間把握にも影響する能力です。
ひっ算などはワーキングメモリの弱さにも関係しています。
算数の苦手な子どもたちは多いと思いますが、他の教科に比べて極端に数字や計算に関係する学習に限って困難さをしめす人は算数障害(ディスカリキュア)と言う学習障害の一種と診断される人たちもいます。
そのような人たちは「数処理」「計算」「数概念」「数的推論」の1つないし、複数につまずきがある人であると言われています。
そんな人は「文章のなかの大切な数字やキーワードを丸で囲む」「表現されていることを図にまとめる」など困難さの原因であるつまずきにアプロ―チをしないと、教科書の沿った問題演習だけでは、算数の問題が解けるようにはなりません。