『中学部便り 第4号』学園長コラム~可能性のとびら~④

2015年2月9日

マスコミに盛んに取り上げられていた
いじめ問題、
教師による体罰が顕著化している中で、
全国のいじめの認知件数
(小・中・高・特別支援学校を含む)は、
平成22年で19万8000件、
平成23年で18万5860件の
多少減少傾向にあります。
教育現場でのいじめ隠蔽問題が
取りざたされてから、
平成22年に急速に上昇してからは、
その件数では、現状あまり変わらず、
近年の傾向を「いじめ20万件時代」と
マスコミ等では大きく扱っています。
さらに、インターネット上で誹謗中傷する
「ネットいじめ」が、
8787件で過去最高になっています。

全体では4.7%ですが、
高校では全体の20%にもなっています。
これを受けて日本の高等学校では
約半分の学校がLINEやFace book、
ツイッターなどのSNSの使用を
禁止しています。

中学部の生徒間の問題でも、
既読スルーやメール、
プロフ、LINE等での
コミュニケーションの上のトラブル等が
非常に多くなっているように感じています。

「いじめを除く友人関係をめぐる問題」は、
中学生が16.2%で、高校生は8.9%と
高い数値を示しています。
この16.2%に
既読スルーやメール、プロフ、LINE等での
コミュニケーションの上のトラブルが
含まれているように思います。

ましてや、
発達のつまずきがある子どもたちは、
余計にコミュニケーションの問題が
露呈されていくでしょう。
文章力や読解力が
不足している生徒はもとより、
表面上の言葉の意味しか
読み取れない生徒には、
相手が気遣って書いた
遠回しの比喩表現が不快だと感じると、
すぐに感情的になり、
衝動性で相手の嫌がることを
書き込んでしまう可能性も大いにあります。
このようなコミュニケーション手段は、
相手と対面しないため
誤解が解けるどころか、
ますます一人で興奮してしまい、
トラブルが拡大していく図式が
出来上がってしまいがちです。

だからこそ、
中学生の生徒間の
コミュニケーション手段について、
必要以上に
気を付けなければいけないなのです。

携帯電話、スマホの
校内使用についての確認、
放課後の過ごし方についての
学校としての考え方などをお話しした上で、
保護者の皆様からご意見等をいただき、
それを反映した上記の指導を
3学期からしていくつもりです。

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『学園長コラム~可能性のとびら~』より抜粋

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