不登校を経験した生徒に対する自然学園の取り組みについて①
2014年12月19日
自然学園は、
日ごろからお話をさせていただいているように、
キャリア学習を重要な教育課程の内容に位置づけ、
ソーシャル・スキル・トレーニングによって、
企業に受け入れられる
ビジネススキルやビジネスマナーを育成していく方針を
明確に打ち出して、
カリキュラムを時間割に導入しています。
そして、なによりも、
お預かりしている一人ひとりのつまずきや特性を、
臨床心理士のスクールカウンセラーや
医療機関の医師で構成された
専門チームでのアセスメントをとおして把握し、
生徒に無理のない課題を提供することで、
自分の力でできること、
やり遂げることが経験できるのです。
その成功体験の積み重ねが自信になり
「無気力」の状況から脱することができるのです。
この方針こそがニートや引きこもりにならず、
社会参加を自ら希望する意欲や好奇心を育てるものだと
創立以来実践している経験から自負しています。
自然学園に入学を希望している子供たちもそうですが、
本校の生徒たちは、
不登校を経験している生徒がほとんどです。
このことは不登校生徒と発達障害がある児童生徒の関係を
しめしている参考資料の一つとなるでしょう。
ここ2年間の小学部、中学部の生徒数の増加も
同じような関係性を示すものです。
そのような在籍生の状況であるのにもかかわらず、
不登校の定義である30日以上の不登校生は、
自然学園には存在しません。
小中学部の小学生、中学生は既存の統計とは反比例し、
学年が上がるにつれて出席状況がよくなっています。
高校生においては2,3年生には、
何人かの生徒が遅刻はあるものの、
ほとんどの生徒が毎日の出席が可能になっています。
1年生も2学期なって慣れてきたようで、
自分自身の目標に向かって
着実に出席がよくなってきました。
これこそが、どんなことよりも大切な
自立を実現するためのソーシャルスキルだと思います。
『高等部通信 11月号』
学園長コラム~可能性の扉~ より抜粋