学園長コラム ~可能性の扉~③
2014年2月24日
では、このようなことも踏まえて
企業はどのようなことを
雇用に対して
求めているのでしょうか。
『発達障害の子どもと生きる』
松為信雄
幻冬舎ルネッサンスに
記載されている内容を抜粋します。
・毎日時間通りに出社できる
・働くことの意味
(給料が仕事の成果に対して
支払われていること)
を理解している
・仲間と協調できる
・指示を理解し従うことができる
・「数える」「折る」「封入する」などの
基本作業が正確にできる
・報告・連絡・相談ができる
逆に企業にとって困るのは、
次のような人たちです。
・たびたび休む人や遅刻、早退が多い
・他の人と強調出来ない人やルールが守れない
・挨拶や服装、身だしなみなどの基本ができない
(以上抜粋)
私はこれらに付け加えて、
障害者雇用であっても
以下のことは
採用の条件だと思います。
・人の話は素直に耳を傾け、
仕事の指示を嫌な顔せず
受け入れて実行できる人。
・明るくいつも元気な人。
・何事も粘り強く前向きに頑張れる人。
・人に助けを求められ、
他の職員にも自分のできる範囲の
手助けがすすんでできる人。
・他人を攻撃したり、批判しない人。
・勝手な判断で業務を遂行しない人。
したがって、
自然学園では学校生活を通して、
高校生に身に付けてもらいたいスキルを
上記のことに目標を設定して
取り組んでいるのです。
自然学園では、
それぞれの子どもたちの適性に合わせて、
心豊かに生活するうえで、
どのような進路を選択することが
よりベターなのかを、
本人や保護者とともに真剣に話し合って
その結論を出すようにしています。
その選択肢の中には
大学・専門学校進学の選択肢も
一般就労の選択肢も用意しています。
一般就労の選択肢の人たちには、
このようなスキルが必要であるかが
記述されている文章を先に紹介し
『発達障害の子どもと生きる』松為信雄
幻冬舎ルネッサンスの著書から抜粋します。
・トラブルなどへの対処や
保管方法の工夫や習得が、
自力でできる
・「調べる」「確認する」「相談する」
といった力や手段があり、
視点のずれが少ない
・職務の進捗を意識した計画、
スケジュール管理ができる
・周囲の状況や人を気遣った行動や
歓談が、そこそこできる
・求められている行動や、
発言への反応が、そこそこ適切である
・ストレス発散やケアが自力ででき、
他罰的・恨むような感情を持たない
(以上抜粋)
以上の項目に、
職制に応じた専門知識や
資格および営業力に結びつく
コミュニケーション能力や作業スキル、
体力などが求められることは
言うまでもありません。
『高等部通信 おもいやり 第9号より』
≪次回へつづく≫