学園長コラム ~可能性の扉~③
2013年9月26日
自然学園では、今年度からはじめた重要な取り組みの一つに、
アセスメントの強化が挙げられます。
今年度から、養護学校・特別支援学級・相談学級など、
臨床経験豊富な特別支援教諭として
公立中学校での現場経験が豊富な小川文子先生と、
発達障害の専門医である海老島宏先生を、
自然学園のスタッフとしてお手伝いいただいています。
このお二人に、臨床心理士の資格を持った
スクールカウンセラーがアセスメントに加わり、
成育歴の情報と検査場面の行動、日常生活場面での様子と、
WISCⅣ・WAISⅢの検査結果を関連づけて解釈していく中で、
個別の指導計画を立てていきます。
ご相談の結果、
必要があると判断した場合のみWISCⅣ・WAISⅢの
発達検査を実施することも可能になりました。
作成した個別の支援計画にもとづいて、
高等部での教育活動の指針にしながら、
生徒の指導を実施します。そして、指導結果を評価し、
個別の指導計画にフィードバックして、
有効な指導方法を考察していきます。
次に臨床結果を検証し、研修会を実施することで、
より有効かつ実践的な対応の共通理解を図ります。
生徒の問題行動をテーマにした勉強会は、
必要に応じて月に1回から2回のペースで開催します。
このような取り組みが、
リソースルームの活動にフィードバックされ、
在籍生徒がパニックなった際でも、迅速かつ速やかに、
各授業時間に職員室にいる待機教員と、
リソースルームの教員とのネットワークで、
クールダウンを促す対策を日常として準備しているのです。
それ以外に、精神的に不安定な生徒ひとり一人の対応を、
教職員全員が理解し、実行できる体制を整えています。
このような取り組みが、
ほかに真似できない自然学園の大きな特色であると、自負しています。