学園長式辞②

2012年3月26日

≪下記の内容は、3月18日に行われた自然学園
第2回卒業式での学園長式辞の一部②です≫
自然学園が学習支援教室として開校し
総合学園として発展していく歴史のなかで
みなさんの存在は
海に漂う船に例えるなら
大きな帆のような役割を果たしてくれました。
海が荒れている時はあれくれる風を一手に受け、
波がない時もわずかな風を力いっぱい広げた帆で集めながら
目的地を目指し航行する小さな一隻の船の大きな推進力でした。
私はみなさんにどんな状況においても
あきらめない生きる勇気を教えてもらいました。
社会に出れば
今まで受けたことのないような荒波が
あなた方を待ち受けていることでしょう。
でも皆さんにはどんな逆境にでも乗り越える力があります。
私は皆さんが自然学園に入学する事前相談の際に
ひとり、ひとり時間をかけて保護者の方、
本人と面談をして、
今まで本人が抱えてきた息苦しさ、
悩みを丁寧にお聞きしたうえで入学を許可してきました。
どの生徒も一言では語りつくせない重たい過去を
それぞれ背負っていました。
自分のこととして考えるならば、
このようなエピソードを抱えながら
再び立ち直れる意志が持てたのか自信がありません。
入学してからは、
ひとり一人の行動が
そのことに打ち勝とうとして
必死になって戦っている戦士のように思えました。
どの生徒とも必死になって
現実と向き合って自身のつまずきと対峙していました。
入学してから3年がたちました。
どの生徒も立派に成長しました。
みなさんの変化は私が一番わかっています。
目を閉じると皆さんとの学園生活で培った日々が
走馬灯のように頭を駆け巡り、
まるで昨日のことのように、
あの時あなたから聞いた言葉のひとこと一言が私の耳に残っています。
あの時のあなたの怒った顔が、
涙を流した泣き顔が、
そしてあなたの笑ったかわいらしい笑顔が
目にしっかりと焼きついています。
そして一生忘れないでしょう。
みなさんの未来を期待しています。
3年間本当によく頑張りました。
卒業おめでとう。
自然学園学園長 小林 浩
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