発達障害講座   ~反抗挑戦性障害~ 

2012年9月3日

かんしゃくを起こしやすい、よく大人と口論する、怒りやすい、
わざと他人をいらだたせてしまう…。
思春期の行動としては、
その範囲を著しく逸脱しているような子どもたちが最近増えています。
そのような行動の背景には、
発達障害であるADHDの傾向がある子どもたちに見られる、
反抗挑戦性障害が伴っている子どもたちが少なくありません。
特に9歳前後で認められ、
同年代の子どもの行動範囲の限度を明らかに超えた行動がみられます。
しかし、法律に触れたり権利を侵害してしまうような
行為障害(※)はみられません。
このような行動は、主としてADHDやADDの子どもたちが、
それを理解されないまま成長した場合、
2次障害として出てくると説明されています
成長とともに反抗挑戦性障害をもつ子どもの問題行動がエスカレートし、
万引きなどの触法行為、人や動物に対する過度の攻撃性や暴力、
重大な規則違反などがみられると、
「非行」とほぼ同義で扱われる行為障害となってしまいます。
ADHDや学習障害(LD)などとの合併がみられると、
反抗挑戦性障害から行為障害に移行する
「DBD(破壊的行動障害)マーチ」がみられることもあります。
周りに自分を理解してもらえず、
周りの大人から常に「我慢しろ、ルールを守れ」という
メッセージしか与えられないことで、自己肯定感が得られず、
不満や不公平感が高まってしまい、
反社会的行動が多くなってしまうと考えられます。
周りの大人たちは、子どもの精神的な安定感を持たせるため、
気になることがあっても正論で追い詰めないことが大事です。
叱ったり責めたり説教したりすることで
逆効果になる可能性が高くあります。
できる約束をしてほめる、できたところを見つけて認める、
その繰り返しで自己肯定感が高められ、
反抗的な態度が改善されていくと言われています。
※行為障害
他人の基本的な権利を無視し、
社会的な規則を破るなどを持続的に繰り返す児童思春期の行動の障害です。
いじめ、暴力、放火、窃盗、無断外泊などが具体的な行動で挙げられます。
高等部通信8月号より 一部抜粋
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