WISC-Ⅳについて

2014年1月31日

子どもの行動や学習において、
その背景にある脳の働きや、
情報処理の特徴やメカニズムについて、
客観的に理解することができる検査の一つに、
WISCがあります。
現在では、WISC-Ⅲが改定され、
WISC-Ⅳになりました。
尺度や解釈に関して、
若干変更点はあるものの、
子どもの能力における、
苦手な部分と得意な部分を明らかにし、
今後の支援について
情報を提供してくれる点では変わりません。
検査をすることで障害が分かるわけでもなく、
得点が高ければ、
問題が減少するわけではありません。
検査をする目的は、
子どもの問題の原因について探ることです。
そして、その問題について補える長所を
見つけることにあります。
検査後は、
その問題に対しての対処の仕方が提案されます。
 
実際に、この検査で分かることは、
言語性検査から得られるIQと、
動作性検査から得られるIQにより、
各能力のばらつきの差を見ることができます。
 言語性IQとは、
「耳から情報を受け取って、
ことばによって答える力」を指しています。
これはさらに、
「言葉の知識や情報を
状況に合わせて応用する力(言語理解)」と
「集中を持続させ、
耳からの情報を正確に取り込み、
記憶する力(注意記憶)」に
分けられています。
また、動作性IQとは、
「目から情報を受け取り、
動作によって答える力」を指しています。
これは、目からの情報を取り込み、
統合して意味あるものへとまとめる力(知覚統合)」と
「目からの情報を、事務的に数多く、
正確に処理していく力(処理速度)」に
分けられています。
同じ言語性や動作性の検査の中でも、
似たような性質をもつ検査同士が、
まとまって算出されるため、
より細かい特徴が明らかになってきます。
 それぞれのIQの値が
どれくらいかと言うことだけでなく、
それぞれの値の差から、
子どもの持っている能力の凸凹が明確になり、
子どもに見られる特定の行動の理由や、
子どもにあった学習支援・
行動支援の方法が分かるようになっています。
しかし、検査をすることで、子どものことが、
すべて分かるわけではありません。
検査を実施することで、
子どもの困り感に共感できたり、
支援や指導のヒントを見つけ出すことができる、
という視点をもつことが大事です。
また、数値だけを見て子どもを判断するのではなく、
実際の子どもの行動や学習場面も視野に入れながら、
指導に役立てていくことが重要です。
自然学園では、
バンブー教室の在籍生徒を対象に
発達検査を希望者に有料で実施させて頂いています。
ご希望の方は、
まず受付職員かバンブー教室担当講師に
お申し込みください。
次に保護者との事前相談を
させていただくことを原則としています。
成育歴、現在の学校生活の状況、
ご家庭でのご様子、
この検査によって
どんなことをお知りになりたいのかをお聞きした上で、
ご予定を調整させていただきます。
より、お子様のつまずきや発達の遅れ、
困り感を今まで以上に
アセスメントさせていただくことが出来ると思っています。
それによって、
お子様の特性に合った
進路の決定に関するご相談や勉強方法、
将来の方向性などの
ご相談に活かしていける資料になると思います。
その結果、必要があれば
その後の医療機関のご紹介も可能です。
ご希望の方はお気軽にお申し込みください。
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