WISC-IVの活用の仕方(1)
2014年10月16日
WISC(ウィスク)-(・)IV(フォー)とは
知能検査の一つで、
5歳~16歳が対象となります。
平均値を100として、
同じ年齢の人と比べて
どれくらいの知的な力を持つのか
「全検査IQ」の数値で表します。
また、以下の4つの領域から
得意・苦手領域も数値で把握できます。
①言語理解
言葉の基礎力(理解と表現)、言葉の応用力(推理)、知識量
②知覚推理
言葉以外(見たもの)の理解力・推理力、空間を把握する力
③ワーキングメモリー
作業中一時的に聞いたことを覚えておく力、注意・集中力
④処理速度
見たものを速く処理する力、やる気・注意の維持力、筆記スキル
この数値化された得点には
いくつか注意点があります。
まず、得点が高いこと、
各領域の差が小さいことは
障害がないことの証拠にはなりません。
次に、検査結果は
年齢を重ねれば変化します。
時に得意な領域と苦手な領域が
逆転する事もあります。
そして最後に、
得点のみで障害(診断)や
生じる問題が分かるということはありません。
よって、WISC-IVの結果のみで、
こういう得点が出たから○○障害、
どんな問題が起こるとは
断定できないといえます。
参考:大六一志(2014)
「日本版WISC-IVの解釈と支援」
埼玉県臨床心理士会 平成26年度大会
『バンブーだより9月号
学園長コラム ~可能性の扉~』より抜粋